- 投資家であり『ビジネスブロックチェーン』の著者、ウィリアム・ムーゲイヤー氏が仮想通貨の未来を語った。
- 同氏は「仮想通貨の定義を決めることは不毛で、お金の未来として受け入れるだけでいい」とコメント。
- 仮想通貨は形成期にあり、その機能や使い方、人々の持つイメージはどんどん変化しているとみている。
定義に意味はあるのか?『ビジネスブロックチェーン著者』の仮想通貨論
我々はあたかも別の惑星から来た野獣であるかのように、仮想通貨を定義したり、分類しようとすることをやめるべきだ。
そうではなく、お金の未来としてただ受け入れればいい。仮想通貨は通貨だ。証券ではなく、証券法によって規制されるべきではない。ドル、ユーロ、人民元、ポンドは証券当局によって規制されていない。
『ビジネスブロックチェーン』は日本語でも発売されている書籍で、ブロックチェーンの仕組みやこれからの可能性についてまとめられたもの。
この書籍でも語られたように、ムーゲイヤー氏は仮想通貨やブロックチェーンの未来に大きな期待感をもっている。
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長期的、そして最終的に、仮想通貨は現在の通貨と同じくらい幅広く、通貨に匹敵する多様性を持って使われるようになる。
現在、我々は仮想通貨をお金の将来の形として見ている。だが、将来は欠くことのできないお金の一部となる。
(中略)
現在、仮想通貨はその利用と理解がわずかな人たちの手に握られた特異なものになっている。だがすぐに我々の社会、習慣、ビジネス、政府に広がり、当たり前のものになる。
ムーゲイヤー氏は仮想通貨のほかにもオンラインでの税務申告や免許証の更新、オンラインの銀行や新聞の購読なども例に出しながら、新しいテクノロジーも段々と物珍しさがなくなり、多くの人に当たり前に使われるようになると説く。
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現実をチェックする時だ。我々はまだ、インターネットを定義しようとしているだろうか? 誰もしていない。しかし初期の頃には定義を試みていた。
我々はお金をユースケースによって定義しているだろうか? 食料品を買うお金、通行料金を支払うお金といったように。あるいはお金をその性質によって定義しているだろうか?
ムーゲイヤー氏は仮想通貨の定義を決めることは無意味であり、仮想通貨がまだ形成期にあること、よってその段階で結論を出すことに魅力を感じてはいない。
dai06
仮想通貨を制約するような方法で定義したり分類することをやめよう。そうではなく、可能性を切り開き、我々の生活やビジネスの中に定着できるような方法で使い始めよう。そうすれば受け入れられ、歓迎され、恐れられなくなる。
仮想通貨は新しいお金であり、新しい通貨。メインストリームの流れの中に入っていく時だ。
『ビジネスブロックチェーン』での文脈もそうだったが、ムーゲイヤー氏は仮想通貨やブロックチェーンに対して期待感をもっている印象が強い。
同氏が仮想通貨に対して抱いている思いや夢見る未来について関心のある方は、ぜひ一度書籍を手にとってもらいたい。
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ソース元https://www.coindeskjapan.com/45044/