- 主要新興5カ国のBRICSがデジタル通貨の発行について議論。
- あくまでも検討段階だが、5カ国間で使える支払いシステムと通貨の発行を前向きに捉えている。
- 貿易取引を円滑にすだけでなく、米ドル依存からの脱却を目指す目的も。
各地域・各共同体の独自仮想通貨、発行は必然か?
主要新興5カ国のBRICSは、BRICS内での取引の円滑化と、決済における米ドルへの依存度を下げることを目的にデジタル通貨の開発について議論した。
BRICS(かつてはBRICsとも)はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国のこと。
新興国とされるこれらの国々は、政治的・経済的な協力を行うべく連携を強めている。
dai06
新しい支払いシステムの開発を検討するロシア直接投資基金(Russian Direct Investment Fund:RDIF)のキリル・ドミトリエフ(Kirill Dmitriev)総裁は会議終了後に報道陣に対して、加盟国間の決済用の単一の仮想通貨が検討されたと語った。
具体的な発行計画はまだとのことだが、可能性を探っていることは確かだろう。
デジタル人民元の発行に急速な進展をみせる中国も含まれていることから、計画が立ち上がりさえすればあっという間に実現する可能性もある。
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加盟国の通貨を使うことになる新しい決済システムは、一部には、BRICS諸国の米ドルへの依存を減らし、取引におけるロシアのルーブルの役割を高めることを目的としているようだ。ドミトリエフ氏は、BRICSはすでにここ5年間で、決済における米ドルの利用を92%から50%へと減少させており、一方、ルーブルを使った取引は3%から14%へと増加したと述べた。
やはりロシアはアメリカへの対抗心が強いのだろうか…。Facebookのリブラ計画が上手くいっていない一方で、ここ数カ月で一気にロシアや中国が大きな動きを見せ始めたように思える。
ただ、EUも「eユーロ」なる独自の通過を計画していると言われており、今後もこうした動きは各地域・各共同体に広がる可能性も…。
dai06
ソース元https://www.coindeskjapan.com/27777/