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韓国における仮想通貨事情

この記事は、けべさんから寄稿頂きました。

仮想通貨の規制ニュースや、ビットコインプラチナム詐欺事件の犯人が高校生だった?など、韓国でのさまざまなニュースが日本に流れてきていますが、本当のところ韓国の仮想通貨事情はどうなのでしょうか。人口約5000万人。にも関わらず、アメリカと日本に次ぐ仮想通貨大国と言われている韓国。今回私の知人を通じて、韓国の熱狂的な仮想通貨事情を聞いてみました。

過酷な受験戦争。韓国の厳しすぎるメインストリーム

厳しい受験戦争や整形大国。そして、先進国の中で自殺率が一番高いと言われている韓国ですが、成功を指標とする厳しいメインストリームがあり、名門大学に合格したら優良企業へも入社でき、安定した収入と社会的地位を手にすることができる、いわば人生の勝ち組。昔の日本で言われていたような傾向がとても強くあると言われています。

私が高校生の頃、韓国へ短期留学へ行った際に驚くべき光景を目にしました。
名門大学へ入学するため、受験生は部活も青春も謳歌することなく勉強漬けの毎日を送っていました。日本の受験生も塾や予備校など厳しい受験生活を送っていますが、その比ではありません。

韓国の受験生の睡眠時間3時間は当たり前。学校では1時間目から8時間目まで授業を受け、夜食を食べてさらに夜10時、11時まで補講を受けていました。それだけではなく、その後に塾へ通い深夜までみっちり勉強。

「大学修学能力試験(スヌン)」と呼ばれる、韓国の大学受験日は、国をあげてサポート体勢がなされます。一家総出で応援に駆けつけたり、試験に遅れそうな受験生をパトカーや白バイが先導したり送り届けたり…このような光景を一度はニュースで目にした方もいるのではないでしょうか。

韓国の受験戦争は、人生がかかっている一大イベント。受験生たちからは大げさではなく鬼気迫るものが感じられましたし、その抱えるストレスも相当なものだと思います。

人生の競争に勝ちたい!韓国サラリーマンの仮想通貨事情

「何とかして一発当てたい!」

ある調査によると、韓国のサラリーマンの約30%が仮想通貨で投資をしており、その平均投資額が約50万円だそうです。日本では仮想通貨で投資している人口は全体の約10%程度ですから、その過熱ぶりがうかがえますよね。

韓国では日本と違い、株や仮想通貨は自動的に税金を計算し使う度に引いてくれるため、日本のように難しい税金の計算をする必要がなく、また銀行口座を持たなくてもメジャーな銀行のバーチャルアカウントのみで買えるため、簡単に仮想通貨投資ができる要因ではないかと言われています。
また、キムチプレミアムのような裁定取引で収益を上げた人が続々と現れ、一攫千金を夢見て仮想通貨の投資を始めた人が多いようです。

韓国の仮想通貨取引規制をまとめてみた

このように韓国では日本と違った仮想通貨の実情があるようです。そのため韓国での投機を抑えるべく規制が始まりました。時系列でまとめてみました。

2017年7月Bitcoinのサービスプロバイダーを正式に合法化し、支払い、送金、取引を容易にすることから始め、韓国での暗号通貨取引の需要が著しく増加した。

2017年8月韓国のビットコイン取引所を対象とした北朝鮮ハッカーのニュースを受け、韓国が仮想通貨規制を強化するとの噂が出始めた。

2017年12月噂は仮想通貨に対する完全な禁止に変わるだろうという推測に基づき、より深刻に。マネー・ローダリングや関連する犯罪を避けるため、国内取引所の匿名取引を禁止する計画が報告。この時点で韓国の取引量は中国を超える。

2018年1月CoinMarketCapは、いくつかの仮想通貨をウェブサイトから削除、極端な価格の違いを述べた。韓国のリー・ナクヨン首相が、仮想通貨が薬物乱用からピラミッド・スキームに至るまで、若い世代(特に学生)が不法行為に関与するための簡単な入り口になる危険性について警告。金東泳(キム・ドンヨン)財務相は、国内での暗号通貨禁止はないと発言。国内での仮想通貨取引所から22%の法人税と2.2%の地方所得税を徴収すると発表。匿名取引の禁止、外国人、未成年者に対し新しアカウントの開設を禁止することを発表。

このように、韓国では仮想通貨への規制が始まっています。仮想通貨市場に大きな影響力を持つ韓国の動向には今後も注目していきたいところです。