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Ethereum系の仮想通貨まとめ

この記事は、湯本さんから寄稿頂きました。

2018年1月、金融格付け機関のWeissが発表した仮想通貨ランキングで、最も高い評価を得たEthereum(イ―サリアム)。
ユーザー独自に契約を定義して財産を扱うことができ、その柔軟さや派生性能の高さが認知され、比較的安定した価格推移と人気を保っています。
今回はそんなEthereumから派生した仮想通貨に注目してまとめていきたいと思っています。

Bitcoinとココが違う!スマートコントラクトって?

時価総額で言うと第2位のEthereumですが、第1位のBitcoinとの大きな違いは「スマートコントラクト」という技術を使っている点です。

Bitcoinはブロックチェーン上で全ての取引記録を管理していきますが、Ethereumはスマートコントラクト技術を使い、取引で行われる契約データを自動的に実行し保存していきます。
契約内容の更新記録は半永久的にネットワーク上に保存され、信用情報を自動的に蓄積していくことで安全性の高い流通を可能にしているわけです。

Ethereumの子供たち

Augur(REP)-オーガ―-

通貨名/通貨単位Augur/REP
公開日2016年3月14日
発行数11,000,000 REP
公式サイトhttp://www.augur.net/
購入可能取引所HitBTC/Poloniex/Bittrex/YoBit/Cryptopia

Ethereumのスマートコントラクト技術を使ったAugur(オーガー)は、仲介者のいない分散型未来予想を実現するべく開発されたプラットフォームです。

「Augur」とは「占い師」という意味があります。
テレビで見る占い師はほとんどの場合、過去に占った人物の情報から統計をとり、似た情報を持つ人にその傾向を伝える(占う)という方法らしいです。
これは「群衆の知恵(Wisdom of the Crowd)」と言って、「ある命題に対しては不特定多数で多数決の方が、一人の専門家の判断力よりも勝る」と言う統計的な概念です。

Augurはこの「群衆の知恵(Wisdom of the Crowd)」を、Ethereumのスマートコントラクト技術を使うことによって実現しようとしています。
ネットワーク上に記録・蓄積された過去の契約情報や取引履歴を参照し、今後の動向を予想することを目的としています。

現状、Augurはビジネスモデルとしては信頼性に欠けると言う意見も多いですが、情報が蓄積されていけば「未来予想」の精度が高まっていくことになり、将来性という面では多くの期待が集まっているプラットフォームです。

Bancor(BNT)-バンコール-

通貨名/通貨単位Bancor/BNT
公開日2017年2月13日
発行数80,036,199 BNT
公式サイトhttps://bancor.network/
購入可能取引所HitBTC/Binance/Bittrex/YoBit

Bancor(バンコール)はカウンターパーティ(取引相手)を必要とせず、自動的に価格を計算して状態を維持する分散型流動性ネットワークです。
Ethereumのスマートコントラクト技術を使い、売り手・買い手の価格差を自動的に調整し、どちら側の差損も最小限に減らすことを目的としています。

その性質上、取引所を介さずに売買を行うことが可能で、仮想通貨の理想的な形と言えるP2P取引をより安全に行うことができます。
先日Coincheck騒動で市場が一気に落ち込みましたが、Bancor(BNT)の価格がそこまで下落しなかったのはこう言った技術が再評価されたからでしょう。

COMSA(CMS)-コムサ-

通貨名/通貨単位COMSA/CMS
公開日2017年11月
発行数ICO収集数の2倍
公式サイトhttps://comsa.io/ja/
購入可能取引所Zaif/YoBit

日本ではじめてEthereumベースのトークンを発表したのがCOMSA(コムサ)です。
「簡単にICOが出来るプラットフォーム」というコンセプトで、先日クラウドファンディング企業CAMPFIREがCOMSA(CMS)を使った100億円超の資金調達を成功させました。
COMSAは先日Coincheck騒動で被害に会ったNEMベースのトークンも発行しており、今後多様化するであろう様々な業種のICOを柔軟にサポートしようとする意気込みを感じます。

Numerai(NMR)-ヌメライ-

通貨名/通貨単位Numerai/NMR
公開日2015年12月1日
発行数21,000,000 NMR
公式サイトhttps://numer.ai/
購入可能取引所Bittrex

Numerai(ヌメライ)はシリコンバレー発のAIを基盤にしたヘッジファンドです。
Ethereumのスマートコントラクト技術を用いて、データ科学者のネットワークをベースにAIに取引データを学習させアルゴリズム化し、もっとも適切な取引判断を自動的に行います

スマートコントラクトに保存された記録をもとに最も適切な判断をするという点で、前述したAugurに共通する部分もあります。
AIとブロックチェーンの相性は各界が注目している分野でもあり、昨年くらいから注目度が高まりました。

OmiseGO(OMG)-オミセゴー-

 

 

通貨名/通貨単位OmiseGO/OMG
公開日2013年6月
発行数140,245,398 OMG
公式サイトhttps://omg.omise.co/
購入可能取引所Binance/HitBTC/Poloniex/Bittrex/YoBit/Cryptopia/Kucoin

OmiseGO(オミセゴ)を発行する企業Omiseは、東南アジアでオンラインクレジット決済サービスを運営している会社です。
Omiseのシステムは銀行口座を持っていなくても、モバイル端末さえあれば手軽に送金を行うことができるというもの。
その応用性の高さからシンガポールやインドネシアで展開されています。

システムとしてはOmiseGO独自のブロックチェーンを使ったオンラインウォレットアプリを仲介役に資金の送金を行うというもので、複数のネットワークを行き来する必要がありません。
OmiseGOのブロックチェーンはEthereumのブロックチェーンと連携されており、Ethereumベースのモバイルマネーと相互運用することができます。

SONM Network(SNM)-ソンネットワーク-

通貨名/通貨単位SONM Network/SNM
公開日2017年3月27日
発行数444,000,000 SNM
公式サイトhttps://sonm.io/
購入可能取引所Binance/Kucoin/YoBit/HitBTC

SONM(ソンネットワーク)はEthereumのスマートコントラクト技術を用いて開発された、効率的な分散型コンピューティングプラットフォームです。
主にマイナー(仮想通貨採掘者)のためのプラットフォームで、もっとも効率的にマイニングを行えるデバイスや方法をマイナーに提案してくれます。
スマートコントラクトで保存された情報から自動的に効率的なアイデアを選んでくれるので、マイナーは専用アプリをセットアップするだけで実行することができます。

Status(SNT)-ステータス-

通貨名/通貨単位Status/SNT
公開日2017年6月20日
発行数6,804,870,174 SNT
公式サイトhttp://status.im/
購入可能取引所Binance/Bittrex/Bitfinex/Kucoin/HitBTC

Status(ステータス)は、非中央集権なメッセージングプラットフォーム(電子メール、LINEなど)を開発するための資金調達方法として作られた仮想通貨です。
特定の管理者の元で管理されることが多いメッセージングプラットフォームを、非中央集権化することでより平等で簡単なコミュニケーションツールにすることを目的としています。
専門知識のない一般ユーザーでも、Ethereumの分散型アプリケーションにアクセスすることができるようにしたいという考えを持っており、ツールの簡略化なども今後行われていくようです。

スマートコントラクトの安全性と将来性

スマートコントラクトはブロックチェーンとは別の方法で情報を記録していく技術です。
どちらも様々な応用方法がありますが、どのプラットフォームもその特性を最適な形でサービスに落とし込んでいますね。

スマートコントラクト技術がブロックチェーンと違う点は、保存された情報によって信頼度も蓄積されるという点です。
今後数十年後、様々なサービスや事業に応用されれば、利用者は「どれが信頼できるのか?」と考える必要すら無くなるのかもしれません。