- ChatGPTブームに便乗し、フェイクのChatGPTトークンが数百個発生。
- 警告がされているものの、すでに数千ドルの取引高が確認されている。
- ハニーポットを用いたものも作られており、ユーザーは注意する必要がある。
今も仮想通貨急騰は憧れか、ブーム便乗の偽物に注意
IT業界を超えて大きな話題となっている対話型AI「ChatGPT」に便乗して、正式な関係がまったくないにもかかわらず、その名前を使ったフェイク(偽)暗号資産を発行し、儲けようとする悪質な市場参加者が表れている。
あたかも人間のように問いかけ・会話に応じるChatGPT。
質問に答えるだけでなく、上手く条件付けさえすれば「○○な製品の広報企画を考えてほしい」「○○文字でホラー小説を書いてほしい」「○○するためのHTMLコードを書いてほしい」などの提案も可能で、多くのユーザーが驚きとともにChatGPTとのやり取りを楽しんでいる。
今回の問題はそうしたブームに便乗したものである。
dai06
これらのフェイク暗号資産は、マイクロソフトが同社の検索エンジン「Bing」にChatGPTの技術を組み込んだことがきっかけとなった。
詐欺師たちはブームからお金を稼ぐチャンスを見逃さない。いくつもの「BingChatGPT」トークンが発行され、警告にもかかわらず、数千ドルの取引高が確認されている。
数週間で数百個発行されている”偽”のトークン。
そのうち130個あまりがBNBチェーン、25個がイーサリアム、10個がソラナ、アービトラム、クロノスなどのブロックチェーンで作られているという。
dai06
ブロックチェーンセキュリティ企業PeckShieldは「新たに発行された数十のBingChatGPTトークンを検出した。そのうちの3つはハニーポットのようで、2つは高い売上税を設定している。2つはすでに99%以上下落している。
(中略)
暗号資産においてハニーポットとは、ユーザーを騙して、資産を盗むスマートコントラクトをいう。一方、売上税とは暗号資産を売却した際に、スマートコントラクトが手数料として取る金額のことで、こうした暗号資産では50%以上に設定されていることが多い。つまり、100ドル分の暗号資産を売却したユーザーが受け取るのは50ドルのみ、残りはスマートコンタクトの開発者が手に入れる。
あたかも公式かのように、あるいはブームによる急騰をねらって、本物そっくりのネーミングで発行される偽物。
もっとも、こういった手口はChatGPTに限った話ではないため、今後もブームにまつわる仮想通貨には注意していただきたい。
dai06
<参考元>coindeskjapan