- フィデリティ・デジタル・アセッツは、ビットコインのボラティリティは成熟とともに下がっていると報告。
- 誕生から15年年々ボラティリティは下がっており、S&P500構成銘柄の一部より下がっているものもあるという。
- ETFの承認後もビットコインは急落したこともあったが、新たな資金流入が与える影響は小さいとみている。
フィデリティ報告書「成熟とともにビットコインのボラティリティ下がる」
ビットコイン(BTC)は長い間、ボラティリティの高い資産と見なされてきたが、そのボラティリティは下がりつつあり、この暗号資産(仮想通貨)が成熟するにつれて下がり続けるだろうと、フィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)は5月1日の調査報告書で述べた。
アナリストのザック・ウェインライト氏は、1970年代の金本位制の廃止時、金ですらボラティリティは高くなったと指摘。
ビットコインのボラティリティがずば抜けたものではない旨を強調した。
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ウェインライト氏は、「ビットコインのボラティリティは明らかに低下傾向にあり、ビットコインが長期的に成熟し続けるにつれて、この傾向は続くと思われる」と書いている。
ビットコインは現在、過去90日間のボラティリティでS&P500構成銘柄の33銘柄よりもボラティリティが低く、2023年10月時点では92銘柄よりも低かったとフィデリティは述べている。
報告書ではNetflix株よりみボラティリティは低く、マグニフィセント・セブンと比較しても、ビットコインが特段突出しているわけではないとした。
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1月にアメリカのビットコインスポット上場投資信託(ETF)が承認され、それに伴う資金流入はビットコインのボラティリティを弱めると予測されていた。それでも、ビットコインは先月16%以上下落した。
「新たな資金流入は、市場や限定的な買い手や売り手をそれほど動かさないだろう」と報告書は付け加えた。
ウクライナ情勢が緊迫するなか、ビットコインは逃避資産の一部として位置づけられるなど、金と同様に比較されることも増えてきた。
ボラティリティが低い状態が続けば、その地位をさらに高めることになるはずだが果たして…。
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<参考元>coindeskjapan