- 仮想通貨取引所FTXの破綻により、同社を宣伝していた有名人らが提訴された。
- 特にスポーツ選手らが多く、野球の大谷翔平選手、テニスの大坂なおみ選手らが含まれる。
- 賠償請求額が明らかになっていないが、投資家らは約1兆5千億円の損害を受けたと主張。
米投資家らが提訴、「宣伝に関わっていた有名人にも責任ある」
暗号資産(仮想通貨)交換所大手FTXトレーディングの経営破綻で損害を受けた投資家らが16日までに、社の宣伝に関わった有名人にも賠償責任があるとして、同社の最高経営責任者(CEO)を引責辞任したバンクマンフリード氏に加え、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手や女子テニスの大坂なおみ選手らを米南部フロリダ州の連邦地裁に提訴した。
仮想通貨業界の普及促進には、これまで多くの有名人が関わってきた。特に一般ユーザーから大きな注目を浴びるであろうアーティストのほか、スポーツ選手らも適役とされてきた。
FTXの宣伝にも世界を代表するスポーツ選手らが関わっており、同社の破綻で批判が急速に高まっている。
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米メディアによると、賠償請求額は不明だが、訴状ではFTXを巡る問題で「米投資家らが110億ドル(約1兆5千億円)の損害を受けた」と主張。「被告は数十億ドルの損害に責任がある」とした。
アンバサダーを務めた選手らは、仮想通貨でその報酬を受け取る契約などをしているとされ、彼らもまた被害者とみる声もある。
が、投資家らからすれば「○○選手が宣伝していたから大丈夫だろう」と多額の資金を投じたケースもあるはずで、両者ともに難しい状況に置かれている。
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米メディアによると、仮想通貨業界が近年、スポーツマーケティングに投じた費用は数十億ドルに上るとされる。FTXと同業のバイナンスはサッカーのスーパースター、クリスティアノ・ロナルド選手とパートナー関係だ。仮想通貨を担保に米ドルを融資する事業を手がけるブロックファイはNBAピストンズのケイド・カニングハム選手と契約しているが、FTXの余波で破綻危機が報じられた。
FTX破綻の余波はほかの取引所にも広がっており、業界全体の信頼が揺らいでいる。
資金を引き出す動きも高まっており、市場は混乱状態にある。
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<参考元>日刊スポーツ