- 2016年に仮想通貨取引所ビットフィネックスで起こった、1億ドル相当のビットコイン盗難事件の犯人が逮捕された。
- 逮捕されたのはイスラエルのジジ兄弟で、そのうちひとりはイスラエル国防軍の元コンピューターサイエンス専門家。
- 盗まれた金額よりも少ない仮想通貨ウォレット、2台の高級車も見つかった。今後の捜査には協力する模様。
数々の専門技術駆使か、1億ドル分のBTC盗んだイスラエルの兄弟
イスラエル警察のサイバー犯罪対策部隊は、数年にわたってフィッシング詐欺を働き、2016年にビットフィネックス(Bitfinex)のハッキングに参加したとして、イーライ・ジジ(Eli Gigi)とアッサーフ・ジジ(Assaf Gigi)の両容疑者を逮捕した。
金額が大きかったことや当時はまだまだこうした盗難事件が珍しかったこともあり、この事件の発覚で業界は大いに揺れた。
すでに3年もの時が流れたが、イスラエルの兄弟が逮捕されるに至った。
dai06
3年間何の動きもなかったが、盗まれたビットコインの一部は、今年6月上旬にハッキングに結びつけられているウォレットから移動されていることが報告された。
この事件の解決のために、世界中のサイバー犯罪対策部隊が連携していたとされる。
盗まれたビットコインはアメリカやヨーロッパの顧客が持っていたものが大半で、その一部である27.66270285BTCはアメリカ政府によって回収・返還されたとのこと。
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イーライ氏は、イスラエル国防軍(IDF)の元コンピューターサイエンス専門家。IDFの諜報部隊であり、「ハッキング、諜報活動、コンピューターウイルス作成などに特化している、『8200部隊(Unit 8200)』出身だろう。
同氏は自身がもつ技術を悪い方向に使ってしまった。大手仮想通貨取引所を模したウェブサイトへ誘導する、フィッシングスキームの構築を行った疑いもあるとのこと。これから余罪についてもよく調べる必要がありそうだ。
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イーライ氏は法廷で、「申し訳ないと思っています。(捜査には)協力するつもりです」と述べている。
イーライ氏から押収した仮想通貨ウォレットのひとつ入っていた資産は、盗んだ金額よりも少なかったという。同氏の自宅からは高級車が2台も見つかっており、3年間でかなりの金額を使い込んでしまった可能性も。
捜査に協力させることで、できる限り多くのビットコインの回収と事件の全容解明につながると良いのだが…。
dai06
ソース元https://www.coindeskjapan.com/13083/