- 2019年6月21日、金融庁が仮想通貨取引所のフィスコに業務改善命令を出した。
- 金融庁が指摘したのは人材の不足のほか、顧客保護の不徹底だという。
- 特に本人確認おいては、「その他」を選んで詳細を記入せずとも口座を開設できるようになっていたという。
その他チェックすれば未記入でも開設可能、フィスコに業務改善命令
金融庁は21日、資金決済法の規定の基づきフィスコ仮想通貨取引所に対して業務改善命令を出した。経営陣に法令等の遵守の重要性の認識がかけていたことやマネーロンダリング(資金洗浄)対策などの内部管理体制に不備があることが理由だ。
フィスコは問題のあったZaifの運営を引き継ぎ、金融庁の登録業者として取引所を運営続けてきた。
再建への取り組みにはかねてから注目が集まっていただけに、顧客にとっては由々しき事態といえるだろう。
dai06
本人確認の情報を記入する欄で、職業や取引目的をチェックできるようになっている箇所で、当てはまらない場合、「その他」を選択できるようになっている。
その他を選べば詳細を記入する必要もなく、口座を開設できていたという。つまりどのような人物が取引に参入しているのかはっきりとわからない状態になっていた…とのこと。
悪意のあるユーザー紛れ込み、取引所内でなにか問題を起こしても、その特定が難しいかもしれないわけだ…。
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21日時点で、金融庁の立ち入り検査については登録されている仮想通貨交換業者19社の内、12社が完了。残り7社のうち、3、4社がサービスが開始していないこともあり、残りの交換業社の調査をこれから実施する予定だという。
日本の仮想通貨取引所は相次ぐ流出事件によって、取り締まりが厳しくなった。金融庁による登録も一層厳しくなることが予想され、自主規制団体の活動も活発化する可能性が。もっとも、問題のある取引所が淘汰されることによって、顧客はより安全に仮想通貨を扱えるようになるとも言えるのだが…。
今回の業務改善命令をうけ、フィスコは7月22日までに改善計画を提出する必要がある。
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ソース元https://jp.cointelegraph.com/news/fsa-orders-crypto-exchange-fisco-to-improve-their-business