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「Namecoin(ネームコイン)」はビットコインの分散型P2Pシステムをドメインネームシステム(DNS)に適用した仮想通貨です。
トークン自体がDNS機能を持っており、様々なサービスへの応用も期待できます。
「Namecoin(ネームコイン)」の概要
通貨名/通貨単位 | Namecoin/NMC |
公開日 | 2011年4月18日 |
発行数 | 21,000,000NMC |
ホワイトペーパー | ー |
公式サイト | http://namecoin.info/ |
公式ツイッター | https://twitter.com/Namecoin |
購入可能取引所 | ー |
「Namecoin(ネームコイン)」はベースをビットコインとして、分散型P2Pシステムをそのままドメインネームシステム(DNS)に適用して作られた仮想通貨です。
トークン自体がドメイン名とIPアドレスに共有性をもたせるDNS機能を持っているため、プラットフォームのログインシステムや投票などの幅広い応用法が期待されています。
ビットコインに依存した仮想通貨であるものの、実質的にビットコインよりも高機能であり、投資家の間では「ビットコイン(2.0)」と呼ばれることもあります。
2011年公開ながらいまだに一定の取引量を持ち、一時期は単なるアルトコインという位置づけには収まらない人気を持っていました。
仮想通貨の発行量などを見ていただけると分かる通り、仕様はかなりビットコインと似ています。
「Namecoin」はビットコインのブロックチェーン技術をベースに、応用力に幅を持たせたのが最も大きな特徴と言えるでしょう。
「Namecoin(ネームコイン)」の特徴
ビットコインにDNS機能を持たせた仮想通貨
「.com」などの従来のドメインは、限られた団体が管理している中央集権的なドメインであり、完全なP2P型のドメインはありませんでした。
「Namecoin」は通貨自体にインターネット上のドメイン名とIPアドレスに対応するDNS機能が備えることで、完全なP2P型のドメイン「.bit」を実現することに成功し、非中央集権的なドメインとして、よりユーザーライクなドメイン取得が可能になります。
ドメインを取得するためには「Namecoin」を支払う必要があり、執筆時点(2018年8月)でも新規ドメインの取得は可能です。
ビットコインと同時採掘「マージマイニング」
「Namecoin」は、ビットコインと同時に採掘を行う「マージマイニング」が可能になっています。
「マージマイニング」は、異なるブロックチェーンを持つ仮想通貨のハッシュ計算を検証する際、お互いのブロックチェーンと適合する部分を発見し採掘を行っていく方法です。
これにより偶発的に生まれたハッシュ値を二つのブロックチェーン上で適用する事ができ、一つのマイニングパワーで同時に採掘を行うことができます。
しかしビットコインは最大発行数が制限されている仮想通貨であるため、時間がたつにつれ優位性が損なわれるというジレンマを持ちます。
ドメインが定着するためには課題もある
現在主流となっている「.com」などのドメインと「.bit」を比べてしまうと、まだまだ定着するための課題があるのは事実です。
最も大きな問題が、特定のプラグインを導入しているインターネットブラウザでないと、「.bit」ドメインのサイトを閲覧することができないという点でしょう。
現在最も普及しているインターネットブラウザである「Google Chrome」はこの「.bit」を閲覧するためのプラグインを公式では発表しておらず、閲覧するためには個人が作成したプラグインを導入する必要があります。ブラウザによっては実質的に閲覧する手段がないものがほとんどです。
やはりサイト数が増えることが最もドメインが普及するための大きな要因です。しかし大手検索サイトで認証されないドメインが使われる機会は少なく、今後どのような対応がされるのか注目していきたいです。
「Namecoin(ネームコイン)」まとめ
今回はビットコインにDNS機能を持たせた「Namecoin」をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
2011年公開ということで非常に古い仮想通貨ではあるものの、未だに取引量が一定数あるというのは驚きですよね。
現在は徐々に似た通貨も登場してきましたが、ビットコインというビッグネームの存在は非常に大きいのだと改めて感じました。