- 21日、警視庁サイバー特別捜査部と埼玉県警など9府県警が、マネーロンダリングの取り締まりで実績をあげた。
- 今年4月に発足した特捜部らがチームに加わり、モネロを追跡しマネーロンダリングの首謀者を特定した。
- モネロ(XMR)は秘匿性が高いことで知られ、海外の取引所でも上場廃止や取引停止が続いている。
秘匿性高いモネロ、マネーロンダリング常とう手段として各国警戒
警察庁サイバー特別捜査部と埼玉県警など9府県警の合同捜査本部が、暗号資産(仮想通貨)でマネーロンダリングしようとした詐欺首謀者を逮捕した。日本経済新聞が10月21日報じた。
容疑者らのグループは他人名義のクレジットカードの不正利用によって利益を獲得していたといい、被害額は1億円を超えるという。
NFT仮想通貨Leader編集部
グループでは秘匿性の高い暗号資産「モネロ(Monero:XMR)」を使用し、だまし取った資金のマネーロンダリングを図ったが、警視庁サイバー特捜部によって「XMR」の流れが追跡され、小林容疑者が特定されたという。なお警察庁によると、「XMR」を分析し容疑者を特定したのは日本初だという。
昨今話題となっているSNS上でやり取りされる「闇バイト」などで、犯行が指示・実行されているという。
今年4月に発足した警視庁のサイバー特捜部も、8月に今回の捜査チームに加わっていたという。
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「XMR」は、ゼロ知識証明などの技術を活用することで送金の追跡を難しくする仕組みが組み込まれたトークンとされる「プライバシーコイン」だ。「プライバシーコイン」は一昨年11月EUにて、マネーロンダリングへの利用を懸念して「プライバシーコインを禁止する可能性のあるとされる新たな規制」の導入が検討されていた。
これをうけ米大手暗号資産取引所クラーケン(Kraken)は4月、アイルランドとベルギーにおける「XMR」の上場廃止。大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)も昨年6月以降、ベルギーやフランス、イタリア、スペイン、ポーランドにおいて「XMR」の取引を停止している。
プライバシーコインの特性を誤った形で使われてしまっているモネロ。業界からの締め出しが続けば、犯罪行為への利用も難しくなるだろう。
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<参考元>あたらしい経済