- イーサリアム研究者グリフィス氏が、米国政府の起訴内容に対して再度無実を主張。
- 同氏は北朝鮮で行われたカンファレンスで、同国に有益な情報を流したとされている。
- 棄却申し立てでは「行ったスピーチは公開された情報に基づいた一般的なもの」と説明された。
再度の無実を主張、逮捕のイーサリアム研究者に擁護の声も…
北朝鮮に仮想通貨(暗号資産)とブロックチェーンに関する知識を教えたとして、米国の制裁違反で逮捕されたイーサリアム研究者のバージル・グリフィス氏の弁護士は22日、米国政府の起訴内容を棄却するための動議を提出した。
グリフィス氏は2019年4月に北朝鮮で開催された、仮想通貨・ブロックチェーンに関するカンファレンスに参加。同年11月末にロサンゼルスの空港で逮捕された。翌1月には「国際緊急経済権限法(IEEPA)」違反で起訴。
米国政府は北朝鮮が制裁を逃れるために、仮想通貨等を使ったマネーロンダリング等の技術を、グリフィス氏が教えたとみている。
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22日にあった棄却申し立てでは、このスピーチが制裁違反ではないと主張。グリフィス氏は「公開されている情報に基づいた一般的なスピーチ」で会ったとしている。
グリフィス氏には仮想通貨コミュニティらからの擁護の声もある。
また、逮捕直後には、ともにカンファレンスに参加したとされる友人のファビオ・ピエトロサンティ氏も、「米政府の反応は大げさ」「内容のあることは何もなかった」「制裁に関する話題はまったく上がらなかった」と述べている。
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イーサリアム共同創業者 ヴィタリック・ブテリン氏
「バージルがやったことは、北朝鮮が何か悪いことをする上で本当に助けになったとは思えない。彼はオープンソース・ソフトウェアに関する一般に公開されている情報に基づいてプレゼンテーションを行った。」
ブテリン氏もこのようにコメントしており、北朝鮮で行われたカンファレンスはきわめて初歩的で制裁を逃れるために用いられるようなハイレベルなやり取りはなかった旨を強調。また、グリフィス氏自身も説明する通り、講演料などの個人的な利益がなかったことについても同調。
「政府は登壇者となるプログラマーを追いかけるのではなく、アメリカやすべての国が本当に苦労している汚職に目を向けることを願う」とした。
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ソース元https://jp.cointelegraph.com/news/ethereum-researcher-virgil-griffith-files-motion-to-dismiss-north-korea-conspiracy-charge