- 仮想通貨の将来性に期待する業者が急増。現在進行系で100社以上が登録業者としての新規参入の意向を示している。
- 音楽ソフト大手である「エイベックス」も、5月時点に新事業として”フィンテック”を発表している。
- 他にも、身体機能の低下等により収入を得られない高齢者の状況を打破すべく、サービス付き高齢者向け住宅を手がける「やまねメディカル」も新事業として仮想通貨交換業を盛り込む。
仮想通貨交換業は希望か、可能性模索する異業種
今も100社以上が交換業参入の意向を示しているほか、将来の可能性を視野に会社の定款に「仮想通貨交換業」を盛り込む異業種の企業もあり、水面下で「仮想通貨ブーム」が続いている状況だ。
コインチェックの流出事件以降、仮想通貨交換業の登録業者は金融庁によって厳しく精査されてきた。すでに登録業者となっている会社にも業務改善命令が出されている。
登録業者としての参入すること、そしてそれを健全に継続することのハードルはかなり高いわけだが、その将来性に期待する会社は非常に多い。
もっとも100社のうち何社が本気で参入するつもりなのか、その準備ができているのかはよく見定めなくてはならないが…。
dai06
【エイベックス】
電子決済システムの提供などを行う100%子会社「エンタメコイン」を設立したほか、6月の株主総会では、定款に「仮想通貨交換業」などを追加する変更案を提案し、認められた。
エイベックスは着実に参入への準備を進めているようだ。
補足しておくと、この決済システムは単なる決済方法にとどまらない。クリエイターが収益を得られるように支援するもので、映画・音楽・バーチャルYouTuberなどの活動も支えることを見込んでいるようだ。
”投銭”などの応援も行えるようになれば、細々と活動しているクリエイターが日の目を見ることもありそうだ。
dai06
【やまねメディカル】
定款に「仮想通貨の交換業および仮想通貨に関する販売所・取引所の運営、管理」を提案した。発表資料では「心身機能が低下した高齢者でも暗号通貨(仮想通貨)を安全・安心・迅速に扱うことができ、それによる恩恵を享受できる環境づくりや支援体制の整備が必要になる」と定款変更の狙いを説明している。
収入を得る方法が限られる高齢者にとっても、仮想通貨は”希望”かもしれない。
もっとも、「高齢者が仮想通貨を扱えるのか?」、「仮想通貨の概念が理解できるのか?」といった問題はあるだろう。ただ、その問題も投資を代行する業者・サービスが介入することによって解決しそうだ。
仮想通貨交換業に参入するのは、ITや金融関連の会社だけではなくなった。異業種であることは足かせにはならない。むしろ、それぞれの会社が「自分達の業界でどのように活かせるか」を模索しているため、仮想通貨業界の改革が後押しされるだろう。
dai06
ソース元https://mainichi.jp/articles/20180629/mog/00m/040/001000c