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RippleProductについて解説!xCurrent編

この記事は、ぱらとさんから寄稿頂きました。

RippleNetの柱となる3つのシステムのうち各国の金融機関をRippleNetに結びつけて取引を可能にするのが今回解説するxCurrentです。xCurrentを通して各国の金融機関は相互やり取りが簡単かつスムーズになります。

xCurrentとは?

国際送金の基軸システムを目指しているRipple社では国際送金システムをRippleNetと名づけて機能によってシステムを分けて構築されています。

今回解説するxCurrentは国際送金の際に金融機関同士がやり取りをするのをお手伝いするためのプラットフォームになります。Current(水や空気の流れを意味する)の名前の通り、このシステムを通して金融機関同士が直接やりとりすることができます。

具体的には取引内容の情報だったり、送金・着金の確認情報だったりを当事者同士で確認できるようになります。また、当事者同士で直接やりとりするため国際送金で多発する取引エラーを減らすことができますし、エラーが起きた際は取引がキャンセルされますがキャンセルにかかる手数料も抑えられます

MEMO
国際送金では取引をキャンセルするだけでも手数料がかかるようです!

簡潔にいうとxCurrentによって金融機関同士を結び付けて国際送金の全ての過程を可視化することができるようになります!

xCurrentの公式の解説はこちらからも読むことができますので、お時間ある方は読んでみてください。

xCurrent Product Overview(English)

xCurrentの動いている仕組みは?

xCurrentは実はブロックチェーン技術によるシステムではなく、Inter Ledger Protocol(ILP)という技術が利用されています。ILPについては一から説明するとそれだけで1つの記事になってしまうのですが、説明不足を覚悟で簡潔に言わせてもらうと異なる台帳の価値を相互移動するための技術です。

恐らく大多数の人が”?”となるかと思いますが具体例を出して説明させていただきます。

仮想通貨BTCを記帳している台帳Aがあります、また、法定通貨JPYを記帳している台帳Bがあります。このBTCとJPYの台帳の間でいずれの方向でも構わないので決済取引(支払い)がしたいとすると、通常は記帳しているプロトコル(情報)が根本的に違うので決済することができません。

そこでILPがそれぞれの台帳の間に入り価値のブリッジを行うことでそれぞれの台帳に合った情報を決済取引として成立させることができるようになるというわけです。

法定通貨同士の場合も同じことが言えるので国際送金では送金だけでなく台帳情報の相互互換の手間もかかるので手数料が高くなります。

ぱらと

xCurrentはなぜILPを利用するのか?

xCurrentによって世界中の金融機関は相互に繋がることができてそのxCurrentはILPという技術を利用していることは説明させていただきました。

ではなぜILPを利用するのでしょうか?

これまでの国際送金では各国の台帳を相互に記帳するために色々な規格(SWIFT fin,ISOなど)が存在しており各金融機関はそれらを別々処理対応する必要があります。

処理する項目・種類が増えるということは作業するのは人ですから当然ミスも増えるわけですね、ミスが増えるということは結果的にコストが嵩み無駄が増えてしまうということになります。

ILPを利用したxCurrentでは取引情報を一元で管理、かつバラバラの規格を同じレイヤーに取り込んで処理してくれるので結果的にコスト削減に繋がるということになります。

経営面で見るとコスト削減はどの業種でも至上命題だと思うのでRippleの取り組みが出てきたおかげで国際送金にも光が見えてきたと考える企業は多いと思います。

既にxCurrent導入テストは進んできている

ここまで説明してきたxCurrentですが夢物語ではなく、着々と開発は進んできています。

2018年4月にも日本でのアプリリリースが予定されているなどのニュースもでてきていますし、ケンブリッジ大学がxCurrentのパイロットテストを実施し成功を収めております。

ケンブリッジ大は既にRippleNetの他のシステムであるxRapidのテストに移行しているようです。

今後も色々な企業や金融機関でxCurrentのテストは続けられながら開発が進められていくと思いますし、他のRippleプロダクトの開発と合わせて導入する企業は増えていくんじゃないかと思っています。

開発状況については見守っていく必要がありますが技術の将来像などもしっかりしていますし期待できるものだと私は考えています。

ではでは