RippleNetの柱となる3つのシステムの内、送金業者向けに開発されているのが今回解説するxRapidです。国際送金における通貨毎の流動性コストの問題を解決するために開発されました。
ぱらと
xRpidとは?
今回解説するxRapidは既に解説したxCurrentやxViaとは少し役割が異なりRippleNet内で価値と価値をブリッジする(橋渡しする)役割を担っています。
具体的には送金業者同士を繋ぐことで通貨の両替で問題になりがちな流動性の低さを解決します。流動性の低さを解消=素早く送金を完了するという意味からRapid(素早い)という名前が使われているようです。
xRapidを利用して送金する場合ステップとして3つのステップがあります。
STEP1:送金依頼を受けた送金業者Aが法定通貨XとXRPを両替
STEP2:XRPを着金側の送金業者Bに移動
STEP3:XRPを受領した送金業者BはXRPを法定通貨Yと両替し着金先に着金手続きを行う
この流れは送金側と着金側で見るとXRPが利用されていることはわかりません、何故ならRippleNetを利用して送金するということはXRPはxRapidのシステム内で流通するだけのため送金手続きの表面上には出てこず両替されたという結果だけが見えるからです。
XRPという法定通貨と価値をブリッジする内部通貨の存在によってxRapidは流動性の低い新興国で利用される法定通貨との国際送金でも通貨流動性を常に確保できるため、素早い国際送金が可能になります。
xRapidの特徴
xRapidの特徴としては利用するのは送金業者同士ですが、実際にxRapidがブリッジしているのは法定通貨同士であるという点だと思います。
国際送金の手続き上では送金業者同士だろうが、法定通貨同士だろうが繋がっていて素早く・安く手続きが済むのであればどちらでもいいと思います。しかし、ネットワーク上で見ると法定通貨同士をXRPという仮想通貨がブリッジしているため、RippleNetというプロダクトの価値がXRPの実需に繋がっていると言えるのでXRPの将来的な価値がリップラーの間で叫ばれていると私は考えています。
また、XRP自体の価値が上昇すれば(実需が増えれば自然と価値も上がる)法定通貨との両替でXRPの必要枚数も少なくなることから送金業者が保有しなければならないXRPの枚数も少数で済みます。
これによって流動性の解消に加えてスケーラビリティの問題にも良い方向に向かえると考えられています。
xRapidの今後
これまで解説したxCurrentやxViaのようにテストネットによる送金実験も進められているxRapidですが、実は既にいくつかの提携パートナーが既に送金ネットとしてxRapidでの送金を成功させています。
Rippleと提携したlianlian(リィエンリィエン)の中国記事に
XRPが仮想通貨(虚拟货币)ではなく
デジタルアセット(数字资产)と明記されていて、xcurrentではXRPは含まないがより効率的な送金方法としてXRPを使うxrapidがある事に関して
ちゃんと記事にされていることに感動した。https://t.co/DDk5NxJv3w pic.twitter.com/5tZqWeADFy— kcool (@kcool081003) 2018年2月12日
また、世界的に有名な送金業者5社の内、3社でXRPの採用またはxRapidの採用を予定しています。
3 of the top 5 global money transfer companies plan to use XRP in payment flows in 2018. Even more in the pipeline. https://t.co/5JOlxe20Ur
3社の内、2社は既に発表されていてMoneyGramとWestanUnionが採用を予定していると発表されています。
大手送金業者によるXRP、xRapidの利用発表は実需拡大に向けて大きな後押しになっていると思います。今後開発やテストも順調に進み世界の国際送金の基軸システムとして利用される日も近いかもしれません。