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他の仮想通貨にできないことを中国のNEO(ネオ)ができる理由

この記事は、匿名希望からの投稿です。

最近中国では仮想通貨の規制が厳しくなっています。
しかしNEO(ネオ)はこの規制の厳しい中国において、また世界において、理想の仮想通貨となる可能性があります。

NEOのオンチェーン(Onchain)テクノロジーは他の仮想通貨とはかなり異なっており、中央化されたアプローチで規制に耐えうるよう設計されています。

本記事では以下の内容について説明していきます。

  • NEOおよびオンチェーンのテクノロジー
  • 関係性
  • 標準的なブロックチェーン技術との違い
  • 相乗効果や将来的な可能性
  • これらが中国政府の承認を得るかどうか

そもそもNEOとは一体なに?

NEOはもともと2014年に中国でDa Hongfei、Erik Zhanによって「AntShares」として設立されたもので、2017年6月に「NEO」と名前を変えました。
NEOはブロックチェーンを基にしたプラットフォームで作られており、デジタルアセットやスマートコントラクトの開発が可能となっています。

NEOはこのスマートコントラクトを使用してデジタルアセットの管理を自動化することを念頭に作られており、将来的には分散ネットワークをベースとしたスマートエコノミーシステム実現を目的に開発してます。

NEOの仕組みとは?

NEOはそのスマートエコノミーシステムを(デジタルアセット+デジタルアイデンティティ+スマートコントラクト=スマートエコノミー)としています。

アセットはNEOブロックチェーン上において、「オープン」・「分散」・「信頼性」のトレーサブルかつ透明性の高い方法で簡単にデジタル化することができて、仲介手数料や関連費用は不要としている。

NEOはネットワーク上で物理的なアセットとデジタルアバターをリンクさせるプラットフォームを提供します。ユーザーは様々な種類のアセットを記録、販売、購入、交換が可能です。また、NEOはアセット保護もサポートするので、様々なデジタルアイデンティティを通してプラットフォーム上に登録されたアセットは法律によって守られます。

デジタルアイデンティティがあれば、デジタルコンテキスト上に存在する当事者、組織、その他のエンティティに関する重要情報を検証することができます。

スマートコントラクトは異なるパーティ間の取引や合意を、法的システムや中央メカニズムによるガバナンスなしで実行できます。このようなコントラクトの実行はネットワークのプログラミングに基づいており、取引のトレーサビリティ、透明性、非可逆性が保証されています。

NEOはNEOとGAS(ガス)という2つの仮想通貨をサポートしています。C#、Java、Go、Python、Kotlinを含む全ての主流言語によるプログラミングをサポートしているので、開発者のコミュニティは簡単にこのプラットフォームに貢献することができます。

NEOの規制準拠にフォーカスについて

NEOは他の標準ブロックチェーンプラットフォームとは明らかに異なる特徴を持っています。規制準拠を重要視しているいて、デジタル化したアセットやスマートコントラクトは、イーサリアムのような他のブロックチェーンプラットフォームでも人気のありますが、「デジタルアイデンティティ」の3つ目の特徴がNEOをその他の仮想通貨とは異なるものとしています。

NEOプラットフォーム上に存在する全ての個人、企業、その他のエンティティは、検証可能な独自のデジタルアイデンティティを持つこととされています。人、企業、プロジェクトは、取引相手も必要とされるアイデンティティを保持していると認証された時だけ取引を行うことを選択可能。つまりNEOのネットワークは規制準拠しているということになります。

NEOネットワーク上の様々なノードすら、取引検証や、会計および簿記といったその他アクティビティに参加する前にIDを取得する必要が出てくる可能性があります。

オンチェーンの登場

NEOの設立者Dao HongfeiとErik Zhanは、プライベートブロックチェーンというソリューションを求める様々な企業の関心を集めていました。そして、2014年にオンチェーンが登場します。必要とされる財務・法的フレームワークに取り組み、ブロックチェーンソリューションを様々な企業に提供。

NEOはビットコインやイーサリアムのように使用することができ、オンチェーンは業界の細かなニーズに応えるプライベートおよびコンソーシアムのブロックチェーンを作ることにフォーカスしています。

オンチェーンの主要プロジェクト、Distributed Networks Architecture (DNAー、分散ネットワークアーキテクチャ)はデジタルアセットアプリケーションを使用し、プライベートおよびパブリックのブロックチェーンを作ることで企業を助けます。DNAは、民間セクターおよび公的機関におけるあらゆる種類の問題を解決するようにカスタマイズ可能なブロックチェーンプラットフォームだと考えられているのです。

NEOとオンチェーンの関係

NEOとオンチェーンは2つの異なるエンティティで、別々に存在します。どちらかがもう片方を所有するということはありません。NEOはB2C(この場合のCはカスタマー、もしくはコミュニティを指す)セグメントをターゲットとしている一方で、オンチェーンはB2Bの企業サービスをターゲットとしています。

この2つは、別々に資金提供を受けていて、NEOは共同コミュニティから出資を受けており、オンチェーンにはFosunという中国最大のコングロマリットが出資しています。

なぜFosunを投資パートナーに選んだかと聞かれた際、設立者のDa Hongfeiはこう話しました。
「Fosunのポートフォリオにはファイナンス、医療科学、エンターテイメント&ライフスタイルという3つが含まれていました。ブロックチェーンテクノロジーと素晴らしい相乗効果を持つ分野です。だからFosun Groupを投資パートナーとして選びました。私たちはFosunが提供してくれる企業リソースを高く評価しています。それは、オンチェーンがブロックチェーンテクノロジーを表示することのできるプラットフォームです。」

約束された可能性

NEOとブロックチェーンの設立者2人は、将来的にクロスチェーンのインターオペラビリティを確立できると確信しています。NEOのようなパブリックのものと、企業によって運営されているプライベートのブロックチェーンなど、様々なブロックチェーン間で情報共有するために必要な接続メカニズムが開発されるという。

ブロックチェーンに基づくシステムがパブリックおよびプライベートドメインどちらにおいても増え続ける中で、様々なブロクチェーン間のインターオペラビリティが必要となるはずです。NEOとオンチェーンのチームは、今後このギャップを埋めることを目標としています。

しかし、そのようなインターオペラビリティの確立には、信頼とアイデンティティが重要となってきます。そのギャップは、NEOブロックチェーンプラットフォームの不可欠な一部分である内発的な特徴である「デジタルアイデンティティ」によって埋められるかもしれません。

NEOとオンチェーンは、ビットコインのように完全に分散し、規制されず、アノニマスなブロックチェーンシステムと、現在の銀行口座およびクレジットカードのような完全に規制され、KYCに準拠した経済の間の溝を埋めるソリューションとなりうる。

個人ユーザー、マイナーのようなネットワーク貢献者、取引参加者、企業、規制者といった全てのパーティのニーズを取り込み、それに答えるという包括的なアプローチを取ることで、NEOとオンチェーンは閉じられた経済規制賛成派とオープンシステム仮想通貨賛成派の間に起こっている議論に対する包括的なソリューションを提供することができるかもしれません。

中国の解決策になりうるか?

NEOプラットフォームはオンチェーンのDNAコンセプトの礎として機能します。NEOは分散したパブリックのブロックチェーンを提供し、オンチェーンのDNAはプライベートブロックチェーンのニーズに応えます。このシステム2つをリンクさせることで、双方のメリットを享受できるのです。

オンチェーンはすでに中国南西部の貴州省・貴陽市からDNAに対する支援を得ています。両者はスマートコントラクト2.0やその他中国のブロックチェーンテクノロジーを2017年初めに共同でリリース。2017年半ばには、オンチェーンは中国のブロックチェーン試験に合格した最初の企業の一つとなっています。その後、Fosun Groupとの投資パートナーシップを結んでいます。

中国は最近仮想通貨に対する規制を強めていますが、ブロックチェーンテクノロジーは承認する可能性があります。

2017年半ば、中国政府は国の仮想通貨を作ろうとしていると報道されました。

様々な分散化した仮想通貨やICOに対するスタンスとは裏腹に、中国政府はそれらに取って代わるソリューションを探しているという噂が流れています。また、中国政府の規制に従う企業とは協業したいと考えています。それが真実であれば、中国のベンチャー企業であるNEOおよびオンチェーンは中国政府にとって協業したい企業リストのトップにくる存在となることでしょう。

オンチェーンテクノロジーが承認され、中国政府や企業と統合されれば、全方位的なソリューションが出来上がることが期待されます。そしてNEOの導入はあらゆるところで進むことでしょう。

終わりに

技術的に揺るぎないNEO-オンチェーンの概念と中央化されたアプローチは大きな可能性を秘めており、中国の権威だけではなく、アノニマスで分散した仮想通貨市場を憂う海外の政府にとっても、魅力的な選択肢であると思います。