- 仮想通貨ウォレットの秘密鍵が失われると、資産へのアクセスは困難になる。
- そこで注目を集めているのが、「ウォレットリカバリーサービス」。
- これはウォレットの脆弱性を突くことで、秘密鍵を取り戻すもの。
チェイナリシス「鍵が失われればビットコイン約12兆円失われる」
暗号資産の欠点の1つは、ユーザーのミスが高くつくこと。万一、暗号資産ウォレットの鍵を失うと、暗号資産に永遠にアクセスできなくなる。
だが、ありがたいことに「ウォレットリカバリーサービス」という新しい業種が生まれている。失われた資産を回復するために、さまざまなテクニックを使う人たちだ。
(中略)
2021年にサンフランシスコで設立されたウォレットリカバリサービスのUncipheredは、ソフトウェアや暗号化技術の脆弱性を標的にして、資産の回復を目指している。
少なからず発生している、仮想通貨ウォレットの鍵がなくなる問題。ユーザー原因のものだけでなく、バグによるものもある。
そんななか今注目されているのが、「ウォレットリカバリーサービス」。その手法の主流はいわゆる”総当たり”だが、ウォレットに搭載されているプログラムの脆弱性を突くことで、鍵を取り出す方法もあるという。
dai06
ブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)によれば、鍵を失ったり、忘れてしまったことが原因で、ビットコイン(BTC)の最大23%が永遠に失われるかもしれない。
ここでいう「鍵」とは、暗号資産へのアクセスを可能にする、文字と数字の羅列だ。23%は、約379万BTC、900億ドル(約12兆円)に相当し、すべての暗号資産の時価総額合計の約10%にあたる。
『喪失の多くは、ビットコインの初期、暗号資産の初期に発生した』と語るのは、チェイナリシスのキンバリー・グラウアー氏だ。
こうした問題はビットコインのみならず、イーサリアムの初期データにも多くみられるという。
dai06
Uncipheredは、ウォレットを誤って破壊してしまうリスクや経費に応じて、回復された資産の10〜35%を手数料として受け取っている。
本来、非常に困難とされる、仮想通貨ウォレットの鍵の解明。
多くの価値を持つウォレットを復帰できるのであれば、手数料を支払う価値はあるだろう。
dai06
<参考元>coindeskjapan