- 世界の大手銀行は、約1兆3000億円を仮想通貨に投資していることが判明。
- 全銀行のリスク資産投資における、0.01%に過ぎないという。
- しかし、回答した銀行が少ないため、データは正確ではないとする声も。
銀行に参入インセンティブなし?仮想通貨投資は少しだけ
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)など、主に顧客サービスでの暗号資産への投資は、データを提供した19銀行のリスク資産への投資の0.14%、あるいは全銀行のリスク投資の0.01%に過ぎない。調査は、この種の調査としては初めてのものであり、政策に明確な影響を与えることが予想される。
調査を行ったのはバーゼル銀行監督委員会(BCBS)で、こうした調査は初という。
金額は約1兆3000億円と小さくないように見えるが、全体でみると0.01%と非常に限られたものであることがわかったそうだ。
dai06
「(各行に送られた)調査項目は、2021年6月10日と2022年6月30日に公表された銀行の暗号資産投資の健全性処理に関する委員会の2つの諮問文書のために特別に設計された」とレポートを執筆したBCBS事務局のレンゾ・コリアス(Renzo Corrias)氏は、BCBSが銀行の暗号資産参入を管理するために暫定的に定めた厳しい2つの文書に触れた。
銀行にとっては融資を制限する可能性があることはもちろん、仮想通貨市場に参入することの旨みが少ないことのあらわれでもある。
仮想通貨は世界の金融に広く求められる存在となりつつあるが、銀行での活用が進むにはまだまだハードルが高い。
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しかし回答した銀行数が少なく、暗号資産投資はそのうちの数行に大きく集中していることから、結果は現状を正確に反映していない可能性があるとコリアス氏は指摘した。
「調査結果は、銀行の暗号資産投資についての広範な指標として有用だが、ある程度の注意を払って解釈する必要がある」と調査は記している。
仮想通貨の取り扱いや距離感は、どの銀行も模索が続いている真っ最中だろう。
わずか0.01%という興味深い数字が出てはいるが、それだけで「銀行が仮想通貨をシャットアウトとしている」などと考えるのは尚早かもしれない。
dai06
<参考元>coindeskjapan