「aragon(アラゴン)」は分散型裁判システムを構築し、紛争をシームレスに解決するためのプラットフォームです。
契約・裁判所・政府の三点から主観的に契約を可能にするためP2Pでトランザクションを処理する事ができます。
「aragon(アラゴン)」の概要
通貨名/通貨単位 | aragon/ANT |
公開日 | 2017年5月5日 |
発行数 | 39,609,524 ANT |
ホワイトペーパー | https://github.com/aragon/whitepaper |
公式サイト | https://aragon.one/ |
公式ツイッター | https://twitter.com/AragonProject |
購入可能取引所 | Liqui,Bittrex,HitBTC,GOPAX,Bitfinex,AirSwap,IDEX |
「aragon(アラゴン)」は独自のスマートコントラクトを用いて分散型裁判所として機能するプラットフォームです。
従来のスマートコントラクトはプライバシー面で弱点があると言われており、「aragon」は独自のシステムを構築しこれらの弱点を克服しています。
メインチェーンとは別にサイドチェーンを用いてトランザクションを処理することでスケーラビリティ問題の対策も備わっており、少しづつ注目が集まっています。
実際の裁判所で使われることを目的としており、複雑化した契約を自動化して処理し安定的な履行を実現しています。
独自のスマートコントラクトを使用するわけ
「aragon」のスマートコントラクトは他の仮想通貨では使われていない独自のシステムです。
従来のスマートコントラクトは人間が直接入力する必要のない項目を自動化することで、複雑な契約を簡略化することに向いています。
自動化されるデータ処理は安全に検証がされ、ブロックチェーンに書きこむことで改ざんもほとんど不可能です。
ただ、従来のスマートコントラクトには様々な問題があると指摘されています。
一つはメインチェーン一つで多くの処理を実行することで、ブロックチェーン全体の処理が重くなってしまうスケーラビリティ問題です。
スマートコントラクトで有名なイ―サリアムは分散型アプリケーションが複数乱立しはじめたことで、全体の処理が遅くなっています。
また、スマートコントラクトはプログラミング言語を読むことができれば、誰でも解読することができるというプライバシ―面での問題も指摘されています。
オープンソースのプロダクトは非常に多くのメリットがありますが、裁判所で使われることを目的とした「aragon」には重要な問題です。
そこで「aragon」は入力時に判別可能な言語で構築したあと、契約する両者の同意を得て暗号化することでプライバシー問題を解決しています。
またメインチェーンとは別のサイドチェーンを用いて処理を分けることで、スケーラビリティ問題の対策も成されています。
裁判所と「aragon」
「aragon(アラゴン)」ではネットワーク内において、ユーザーの中立的な執行メカニズムとして裁判所のシステムを採用しています。
もともと裁判の判決はAIに任せることが可能になるという議論は長い間されていました。
より平等な判決を目指すと言うことは、過去の判例との差異を無くすことに他ならず、そのための処理には人間よりもAIの方が向いています。
しかし一方で感情面からのアプローチができず、AIでは柔軟な対応が難しいということも事実です。
「aragon」を使った裁判では、過去の判例の蓄積データをもとに陪審員が評価を高め、判断基準を一貫して公平に保つことが可能です。
陪審員として参加することも可能で、行動規範に同意すれば人間の陪審員裁判も行うことが可能です。
これによりAIと人間のハイブリッドな裁判が可能で、より柔軟に様々な判例に対応することができます。
また当事者に陪審員は公開されず、賄賂などで自分に有利な判決に導くということも防止しています。
「aragon(アラゴン)」まとめ
今回は実際の裁判で利用する事ができるプラットフォーム「aragon(アラゴン)」を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
独自トークンはプラットフォームのシステム管理費や開発費にあてられているようで、現状では保有自体のメリットは多くありません。
ただ「aragon」が今後もっと実際の裁判で使われることになれば、プラットフォーム自体の価値が見直され、トークンの価格が上昇することも見込めると思います。
法律が複雑に絡み合うため国ごとに利用者がかなり分かれそうなプロジェクトですが、今後の展開が楽しみですね。