- 自然科学誌のネイチャーが、科学者の資金調達やコミュニティ構築の方法としてDAOを紹介。
- 研究に取り組み続けることができるだけでなく、知的財産非代替性トークンへ実を結ぶとも。
- DAOの普及においては単なる資金提供組織ではなく、目的意識を持ってもらう必要性を説いた。
科学の未来を変える?ネイチャーがDAOの可能性に言及
自然科学誌のネイチャーは論説を掲載し、資金不足の科学分野で働く研究者が自身の仕事に関するコミュニティを形成し、普段は手に入らない資金を集める画期的な新手法として、分散型自律組織(DAO)を紹介している。
科学の分野において一定の権威を持つネイチャー。そのネイチャーがDAOに言及したことが、話題になっている。
dai06
「プロジェクトの提案はDAOに送られ、各DAOメンバーは特定のプロジェクトが資金を得るべきかどうかを投票できる。メンバーはトークンを持っており、新しいプロジェクト提案に対する支援とフィードバックを提供する。研究結果もプロジェクトが進行するにつれてDAOに提供され、さらなるフィードバックとエンゲージメントが生まれる。最終的には、プロジェクトが順調に進めば、IP-NFT(知的財産非代替性トークン)に結実する。これは特許のようなもので、DAOが所有し、全てのトークン保有者が管理する」
DAOに関わることが科学の発展と科学者の活動を支えるだけでなく、関与したメンバーにとってもメリットがあることを説明している。
dai06
最終的に、ネイチャーの編集スタッフは、DAOが資金不足の研究者にとって重要なプラットフォームとなり得ると結論付けているが、その普及にはさらなる教育が必要だとも指摘している。「この課題の一部は、DAOが単なる資金提供組織ではなく、特定の科学的な原因を強く支持する人々のコミュニティでもあることを、潜在的なメンバーに認識させることだ」と書いている。
お上を置かない分散型自立組織のDAOは、それぞれがそのコミュニティに対して主体性を持つことが尊ばれる。そうした主体性あるメンバーが集まることで、DAOのポテンシャルは飛躍的に高まるからだ。
しかも、科学という可能性を秘めつつも、きわめて奥深い界隈であることも期待できる要素なのかもしれない。
dai06
<参考元>cointelegraph