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「Dai(ダイ)」は「Maker(メイカ―)」という別の仮想通貨とセットになったペッグ通貨です。
一定の価格を保つという性質を持ち、価格変動が激しい仮想通貨の中でも支払い方法としての利用が期待されています。
「Dai(ダイ)」の概要
通貨名/通貨単位 | DAI/Dai |
公開日 | 2017年12月27日 |
発行数 | 発行上限なし |
ホワイトペーパー | https://makerdao.com/whitepaper/DaiDec17WP.pdf |
公式ツイッター | https://twitter.com/MakerDAO |
購入可能取引所 | Bibox |
「Dai(ダイ)」は価格変動がほとんどないペッグ通貨として開発された仮想通貨です。
仮想通貨はその激しい価格変動に注目が集まり、主に投機対象として取引されているのが現状です。
そのため支払い方法として定着するためにはまだまだ時間が必要と言われており、一過性のブームになりつつあります。
「Dai」や「Tether(テザー)」をはじめとするペッグ通貨とは、こう言った状況を打破するために開発された、価格が緩やかに変動し、法定通貨などとほぼ同じ価格で取引を行うことができる通貨のことです。
「Dai」は「Maker(メイカ―)」という仮想通貨のスマートコントラクトプラットフォーム上で資産価値を担保することによって、その価値が保証されています。
最終的には「Tether」同様、米1ドルと同じ価格に固定されることを目的としています。
「Dai(ダイ)」の特徴
マイニング不要の通貨、生成コストを調整する仕組み
「Dai」は他の仮想通貨と違い、マイニングを行う必要がありません。
そのため「Dai」を手に入れる方法は、取引所での購入と生成に限られます。
「Dai」の生成には、イーサリアムを「Collateralized Debt Positions(CDP/担保付債務ポジション)」に入れる必要があります。
このとき入れたイーサリアムは、生成時の価格と同じ金額の「Dai」と金利手数料を支払うことで戻すことが可能です。
「Dai」は米ドルをターゲット価格としているため、この仕組みを使って下記のように価格を調整します。
・米ドルよりも価格が高い場合
生成するためのコストを安くすることで流通量を上げ、「Dai」の価格を下げる。
・米ドルよりも価格が安い場合
生成するためのコストを高くすることで流通量を下げ、「Dai」の価格を上げる。
常に米ドルに近い価格で保つことで、通貨として使いやすいトークンを目指します。
CDP自動調節ボット「Keeper(キーパー)」
「Dai」は担保となっている通貨が劇的に落ち込んだ場合、「Dai」自体の価格も急激な変化をしないように作られています。
現在は「Keeper(キーパー)」と呼ばれるCDPをボットとして用いて、価格を自動的に清算します。
「Keeper」は担保となった通貨が急激に落ち込んだ場合、自動で回収され担保通貨が払い戻されます。
これにより「Dai」の流通量を抑制し、「Dai」の価格を上げて米ドルに近づけるのです。
「Keeper」によって自動清算が行われた場合、価格が安定した時に手数料が支払われます。
正確にいえば、「まだ」完璧なペッグ通貨ではない
実際には「Dai」はまだ完璧なペッグ通貨とは言えません。
「Dai」が目指すペッグ通貨の最終的な形は、目標とする米1ドルの価格と同じになって初めてその意味を成すからです。
現状ではまだその金額に達成しておらず、取引量も多いことから固定するのは難しいというのが現状ですが、少なくとも数年以内に目的を達成すると公言しています。
もしこれが達成され、安定した価格を常に維持することが可能になれば、支払い方法として定着する可能性を秘めています。
「Dai(ダイ)」まとめ
今回は価格が緩やかに変動する「Dai」をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
仮想通貨を本来の目的である支払い方法として定着させる上で、ペッグ通貨という形態は一つの答えだと思います。
その性質上、投機対象としてみるとそこまで美味しい通貨とは言えませんが、気になる方は是非チェックしてみてください。