- 「ブロックチェーン×医療」が、病院・クリニック・保険会社などが抱える問題を解決する可能性がある。
- ブロックチェーンを使った医療カルテは、安全かつ正確に医療機関などで共有されることで診察に活かされる。
- スウェーデンでは医療データプラットフォーム「ケアチェーン」の運用が開始。ひとりひとりの健康に適したアドバイス、商品の提案が可能に。
ブロックチェーンが医療を変える、医療データ共有の未来
新しいテクノロジーを活用すれば、この状況を変えられる可能性がある。患者に関する最新の正確なデータを安全に保管して、ハッカーの手が届かないようにし、しかも医療関係者同士がデータを共有できるようにするシステムを構築できるかもしれない。
ブロックチェーンを医療に活用することにより世界は大きく変わる。複数の医療機関を利用してもスムーズに診察が行えたり、保険会社との手続きが円滑に行えるようになったりするという見込みも。
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(ケアチェーンの強み)
企業や個人は、ここにさまざまなデータを記録できる。個人の医療データにアクセスし、健康管理のためのアドバイスや商品を提案するアプリやサービスも開発できるようになっている。
治療だけでなく予防にも活かせそうだ。いずれは『〇〇歳になったので、〇〇(病名)のリスクが高まります。お近くの〇〇病院での診察をご予約されますか?』といった具合にブロックチェーンが御用聞きをする時代もくるかもしれない…。
データが改ざんされないかなどが心配だが、ブロックチェーンは一部のノードに整合性がとれない場合、自らそれを検知・修正することができる。プラットフォームさえ整えば活用の幅は一気に広がる。
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2012年以降、ブロックチェーン技術を用いて医療データを記録しているエストニアでは、全ての医療データの95%が電子化されている。電子化率は、医療費請求では100%、処方箋では99%に達する。
まだ広くは知られていないが、エストニアはブロックチェーン・仮想通貨大国である。政府も”電子化”されているというのだから驚きだ。
日本も模範とすべきプロジェクトがいくつもあり、それらは医療だけではなく、今日まで問題とされてきた行政の莫大なコストの削減につながる。
dai06
ソース元https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2018/11/post-11297.php