- BitTorrentの開発者として知られるブラム・コーエンが、ビットコインよりも優れた仮想通貨を実用化しようとしている。
- 名前は「Chia(チア)」で、その目的は『金融業界が受け入れてくれる仮想通貨』だという。
- Chiaの顧客は金融機関で、国際送金の手段として使用してもらうことで売上を得る。
目指すはビットコイン超え、仮想通貨Chiaの目指すゴール
コーエンによる最新の発明が、「Chia(チア)」と名づけられたデジタル通貨と、スタートアップであるチア・ネットワークだ。その目的は、金融業界が受け入れてくれる仮想通貨(暗号通貨)をつくることにある。
かつてコーエン氏が2001年にリリースしたBitTorrentは、著作権で保護されるべきコンテンツの無料配布に使われ問題となった。
当時コーエン氏は20代半ば。そこから時を経て、今度はお金をやり取りするプロトコルの実用化に挑むという。
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チアが想定している顧客は金融機関である。国際送金などの銀行機能に暗号通貨Chiaを使ってもらい、システム構築を手助けして売り上げを得る。また、長期的に価値がある商品になることを見込み、自ら大量のChiaを保有するという。ただし、ICOは考えていない。
仮想通貨は投機目的ではなく、送金手段としての仮想通貨という原点に立ち返るのかもしれない。コーエン氏もそのために尽力している。
BitTorrentの時のような問題はなんとしても避けたいところだが、コーエン氏は『ぼくは技術的な難題が好きなんだ』と笑顔。さすがである。
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Chiaの発行は19年を予定している。ビットコインより柔軟性が高いため、金融機関にとって魅力的だとコーエンは言う。
(中略)
契約を自動化したり、エスクロー(信頼できる第三者を仲介させて取引の安全を担保する第三者預託)を利用したり、支払い取り消しなどの機能を実行したりできる。ビットコインは支払い取り消しに対応していないが、金融機関にとっては不正対策の中核をなす機能だ。
ただ送れるだけではなく、きちんとしたリスクマネジメントができるのがChiaの良さ。
ICOではなくIPOで資金を募ることで、信頼・魅力の双方を引き上げることに一役買うという。
dai06
ソース元https://wired.jp/2018/10/25/bittorrents-creator/