- 26日、金融庁は仮想通貨取引業を行うDMMビットコインに対して、業務改善命令を出した。
- 同社は5月に被害額482億円のビットコイン不正流出が発生、急遽550億円を調達し補償にあたった。
- 金融庁はシステムリスク管理体制の不備を指摘、秘密鍵の管理が杜撰であったことも判明している。
DMMビットコインの流出問題、金融庁が複数の杜撰な体制を指摘
金融庁は9月26日、暗号資産交換業者DMMビットコインに対し、資金決済法に基づく業務改善命令を出した。これは、同社が管理していた4502.9BTCが不正流出したことを受けたもので、不正流出事件の原因究明と、顧客資産保護の徹底、管理体制の改善を求めている。
5月末にDMMビットコインからビットコインが流出。その被害額は482億円と非常に高額だったが、同社はグループ会社からすぐに550億円を調達し、顧客補償に全力を挙げる姿勢をみせていた。
NFT仮想通貨Leader編集部
金融庁は、DMMビットコインのシステムリスク管理体制に重大な問題があると指摘。システム担当役員が不在でシステムリスクの適切な管理が行われていなかったこと、さらに、内部監査の独立性が保たれていないことなどが明らかになった。外部ウォレットのセキュリティ管理や流出リスクの低減に向けた対策も十分に行われておらず、リスク管理の脆弱さが浮き彫りとなった。
このほかにも秘密鍵の署名作業を単独で行っていたこと、秘密鍵を一括管理するなど、金融庁が示したガイドラインを違反していたことなどがわかっている。
加えて、仮想通貨の流出時に解決の手かがりとなる、ログの保存期間についても適切に設定していなかった。実際、今でも流出の原因はわかっていないという。
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金融庁はこれらの問題を踏まえ、①システムリスク管理態勢の強化、②暗号資産の流出リスクへの対応が適切に行われるための態勢の整備、③経営責任の明確化及び経営管理態勢等の強化の3つを要請している。
金融庁は、現在停止している取引の再開及び新規口座開設を行うにあたって、これらの問題への対応や、原因究明を踏まえた体制整備を求めている。
DMMビットコインは、適切な運営を行っていくための業務改善計画を2024年10月28日までに報告するよう指示が出されている。
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<参考元>cointelegraph