- グレースケールが米証券取引委員会(SEC)に出していた、イーサリアムETFの申請を取り下げた。
- この申請の承認可否判断までは3週間を残す段階であり、ETFアナリストはこの動きを疑問視している。
- ほかにも複数社からの申請の判断が待たれているが、業界はビットコイン同様一括での判断を期待。
低下するイーサリアムETF承認の可能性、SECは5人の委員で検討中
グレースケールは5月7日、米国証券取引委員会(SEC)に対してイーサ先物ETF(上場投資信託)に関する19b-4申請を取り下げた。SECの承認可否判断までは3週間残っていた。
SECは、5月30日にグレースケールのイーサ先物ETFに関する最終決定を出す予定だった。
ビットコインに引き続き、イーサリアムのETFの承認も業界が注目する事案のひとつだ。
承認となればイーサリアムの市場にも大量の資金流入があるとして、業界とユーザーはゆくえを追っている。
NFT仮想通貨Leader編集部
ブルームバーグのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は当初、グレースケールが戦略的にイーサ先物ETFを「トロイの木馬」として使い、SECにイーサ現物ETFの承認を迫るつもりだろうと考えていた。
しかし、SECは5月23日に少なくとも1つのイーサ現物ETFの申請に関してを承認可否の決定を下す予定であることから、なぜ今取り下げたのかをセイファート氏は疑問に思っているようだ。
同氏とブルームバーグのETFアナリストは、23日にイーサリアムETF承認の可能性を25%と算定。1月の70%から大幅な低下となるが、グレースケールはこの23日の結果を経てから判断しても良かったのではとみているのかもしれない。
SECのゲンスラー委員長は5月7日のCNBCとのインタビューで、SECはまだイーサ現物ETFに関する決定を検討中であることを示唆した。
「それは現在、委員会で検討されている。我々は5人の委員で構成されており、これらの申請は適切な時に取り上げられる」
今後も議論と承認可否の判断が続くとみられるイーサリアムETF。
申請者に対して一括で結論を出すことを業界は期待しているが、かねてより慎重姿勢のSECはどう判断するのだろうか。
<参考元>cointelegraph