- 米司法省はバイナンスの元CEOである、チャンポン・ジャオ氏を収監しない旨を示唆。
- 約6450億円の罰金を支払いCEOを辞任した彼を、「管理可能な逃亡リスク」とした。
- 一方、連邦検事は米国と犯罪人引き渡し条約を結んでいないUEA市民であることを危惧。
バイナンス元CEOのジャオ氏、収監されず逃亡のつもりもなし?
アメリカ司法省は、バイナンス(Binance)創設者の「CZ」ことチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏が判決を受けるまで収監することを望んでいないが、同氏がアメリカを離れることも望んでおらず、新たな提出書類の中で「管理可能な逃亡リスク」だと述べている。
ジャオ氏の弁護士も、UAEとカナダのパスポートを持っているにもかかわらず、出頭するべく米国に入国した彼の動きと背景を説明。逃亡の必要がないことのあらわれという。
dai06
しかし連邦検事は、判決の潜在的な重さがアメリカと犯罪人引渡し条約を結んでいないUAEに戻るインセンティブを与えると主張し、それに反対した。先週、検察はジャオ氏はUAE市民であるため「アメリカとのつながりは最小限だ 」とし、出国が許可された場合、戻ってこない可能性があると述べた。
テラの創設者であるド・クォン氏の問題のように、仮想通貨業界の大物を取り逃がすことはなんとしても避けたいというのが連邦検事の見方だろう。
dai06
11月21日、ジャオ氏はアメリカでのマネーロンダリング防止法違反の罪を認め、バイナンスのCEOを辞任した。一方、同取引所は複数の刑事・民事上の罪を認め、43億ドル(約6450億円、1ドル=150円換算)の罰金を支払うことで合意した。これは米司法省史上最大規模の罰金だ。
同じ暗号資産(仮想通貨)取引所元幹部のサム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏も判決を待っているが、彼は現在も拘留されている。
黎明期をとっくに終えたであろう仮想通貨業界だが、依然として市場には混乱が続く。
会社としてのバイナンスのゆくえ、ジャオ氏の今後の処遇の如何も、業界の勢力図や当局の規制に大きな影響を与えそうだ。
dai06
<参考元>coindeskjapan