- 各国政府は、仮想通貨の課税を厳格化する方向へ進んでいる。
- これを受けバイナンスは、納税額を計算できるツールを導入。
- まずはフランスとカナダで提供され、今後も対応地域を拡大予定。
利益と損失の計算簡略化へ、地域に応じた納税内容見積もり可能
暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)は各国政府の暗号資産への課税を厳格化する姿勢が強まる中、ユーザーが暗号資産の取引に関する納税額を計算するのに役立つツールを導入した。
ツールは最大10万件もの取引に対応可能で、無料で利用できるとのこと。
使える地域は初期段階ではフランスとカナダに限られるというが、今後は他の地域にも拡大予定という。
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ここ数カ月、いくつかの国が暗号資産の課税に対してより厳格な要件を導入している。イタリアは昨年末から2000ユーロ(約28万4000円)を超える仮想通貨の取引益に26%の税金を課している。一方、インドは今月、暗号資産の課税ルールを厳格化し、報告要件を遵守しない場合、最大84カ月の懲役刑を科すという規定を導入した。
課税はされて当然のものというのが普通だが、その行いが面倒な計算によって阻害されているのであれば、国にとっても企業にとっても改善の余地があるかもしれない。
また、そうした納税面のサポートが徹底されていることは、利用者にとっての使いやすい取引所の基準のひとつとなるだろう。バイナンスはそうした需要も見据えて動いているようだ。
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バイナンスの目的は、ユーザーの利益と損失の計算を簡略化することだという。頻繁に取引を行うトレーダーにとって、取引は何千回にもおよぶ可能性があり、正しい計算を行うためのに何時間もかかることがある。ただし、このツールは開発の初期段階にあり、すべての種類の取引をサポートしているわけではないので、ユーザーによる調整が必要だという。
ツールはまだβ版であり、不完全な部分もあるようだ。
しかし、地域に応じた納税内容を見積もれるということで、作業を簡略化させたいユーザーにとって、その拡充は待ち遠しいものとなるはずだ。
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<参考元>coindeskjapan