- イギリスが「ステーブルコインを法定通貨化する」との噂が流れた。
- しかし、「合法化される必要性はない」との見方もある。
- むしろイギリス政府はステーブルコインを規制する法律を検討とも。
界隈の早とちり?「英政府ステーブルコイン法定通貨化」との噂
最近の暗号資産暴落のニュースに続いて、イギリス政府がステーブルコインを「合法化」するというニュースが届いた。
ツイッターの世界の暗号資産(仮想通貨)支持者たちはこのニュースを、主要のドル連動ステーブルコインであるテザー(USDT)とUSDコイン(USDC)がイギリスで法定通貨になる、という意味で捉えたようだ。
Twitterで約8万人ものフォロワーを抱える仮想通貨起業家、カイル・シャッセ氏は『BREAKING: UNITED KINGDOM WILL RECOGNIZE $USDT AND $USDC AS LEGAL TENDER』とツイート。界隈がざわついた。
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しかし、ステーブルコインは、法定通貨にならなくても支払いに使える。「合法化」される必要すらないのだ。イギリスにいる人がUSDC、USDT、アルゴリズム型ステーブルコインを含むその他のどんなステーブルコインを使うことも合法であり、多くの人が実際に使っている。
現在、ステーブルコインはメインストリームの決済システムではなく、暗号資産取引所のみで使われている。しかし、メインストリーム決済に使うために、法定通貨にする必要はない。
このように、実際に使えているのであれば、わざわざ「合法化」という認定を受ける必要はないとの見方も。デビットカード、クレジットカード、ペイパルや小切手などはどれも法定通貨ではないが、人々は困っていないという。
さまざまな決済手段があり、電子化も進むイギリスならではとも言えるかもしれない。
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英財務省の情報筋は、テレグラフ紙に対して、「支払いの手段として使われるステーブルコインを規制するための法律」が、先日の女王のスピーチで発表された金融・市場法律に含まれると語ったのだ。
つまり、「合法化」ではなく「規制」という意味だったのだ。
合法化ではなく規制を進めようというのが、英政府の考えのようだ。今後の当局の出方次第で、市場が大きく動く可能性もある。
外国企業であるテザーやサークルをどう扱うのか。今後の続報が待たれる。
dai06
<参考元>coindeskJAPAN