2016年までに行われた大型アップデートの反響が良かったことや、様々な企業と連携したことで期待値が増し、2017年のスタートから価格の高騰が見込まれていました。
仮想通貨全体への注目度が高かった2017年。一気に市場が拡大し、連日ニュースでも取り上げられていましたね。
そこでイーサリアムの2017年はどんなことがあったのかをまとめてみました。
イーサリアムの2017年を振り返る
2017年 3月
中国の仮想通貨取引所の影響で仮想通貨全体の価格が上昇。
ニューヨーク州金融サービス局(DFS)が、ニューヨーク州のデビットカード「シフトカード」のイーサリアム取引を許可したこともあり、イーサリアム価格は3倍まで上昇しました。
2017年 5月
22日、イ—サリアムの技術の幅広い目的を目指すという企業連合に、三菱UFJファイナンスグループやトヨタ自動車の子会社が参加することがニュースになり話題に。
仮想通貨としてのやり取りのほか、ノウハウのある企業が加わることにより所有権の移転、契約の自動執行、企業間取引への応用など様々な可能性にユーザーの期待も膨らみました。
また、イ—サリアム3度目のアップデート「メトロポリス」が夏ごろに実装されるとの発表もあり、良いニュースが重なったことで注目度がアップ! 2017年はじめから24倍の価格にまで上昇しました。
2017年 7月
20日、イーサリアムクライアントの一つであるパリティ社が提供するマルチシグウォレットのバグにより、約34億円もの通貨が盗まれるという事件が発生。
パリティ社はマルチシグウォレットをすぐにデプロイ(利用可能な状態に戻す)するという対応を取りました。
2017年 8月
予定されていた3度目のアップデート「メトロポリス」が9月〜10月に延期に。
2017年 9月
中国が仮想通貨取引所の閉鎖を発表。
これに関してイーサリアムの共同創設者であヴィタリック・ブリテン氏が「中国の規制は世界的に普及せず、仮想通貨市場を揺るがすものではない」と発言しました。
2017年 10月
イーサリアム3度目の大型ハードフォークアップデート「メトロポリス」が行われました。
予定されていた内容「ビザンティウム(アルゴリズム変更、匿名性強化)」「コンスタンティノープル(セキュリティ強化)」のうち、「ビザンティウム」だけが実装される形に。「ビザンティウム」実装で注目された匿名性強化は、Zcashとの共同開発ということで話題となり一時価格も上昇します。
延期となった「コンスタンティノープル」についても、2017年終わり〜2018年初めに実装するという発表がありました。
2017年 11月
7月20日にのバグ事件によってデプロイされたマルチシグウォレットに致命的な脆弱性が発見されます。
これによって約93イ—サリアム(当時約316億円分)が凍結するという騒ぎになりました。
またイーサリアムの合同イベント「Devcon3」が開催。
このイベントはマイクロソフトがスポンサーになるということで話題となりました。
2017年 12月
12日、UBSが主導をとるプロジェクト「Massive Autonomous Distributed Reconciliation platform(Madrec)」の発足が発表になりました。
「Madrec」はバークレイズ国際金融グループ、クレディ・スイス、ロイター通信など世界的に有名な企業と協力してイーサリアムのスマートコントラクト技術を活用しデータ照合の簡素化に取り組むというプロジェクト。
この時点で仮想通貨市場で第2位の時価総額だったイーサリアムが「ついにビットコインを抜くのではないか?」と期待されていましたが現状ではまだ叶っていません。
2018年以降はどうなる?
いくつもある仮想通貨の中でも、ビットコインなどに比べて信頼されているイーサリアム。
仮想通貨取引以外の応用が見込まれているだけあって期待値が非常に高い銘柄だと言えるでしょう。
システムとしても安定していて、ビットコインに比べ決済スピードがとても速いことが人気の理由です。
仮想通貨としてだけではなく違う応用法などの付加価値にも注目が集まっているので、市場の拡大につれて価格の上昇に期待が集まる仮想通貨だと思います。