- 新型コロナウイルス感染症の影響拡大により、日本では特別定額給付金10万円が支払われることになった。
- 取引所3社のデータは、給付金による仮想通貨購入への影響が限定的だったことを物語る。
- ビットフライヤーでは入金件数が少し伸びたものの、別の要因も考えられるため断言できないという。
投資よりも貯蓄に?給付金での仮想通貨購入伸びず
「給付金の10万円は仮想通貨市場に注ぎ込まれているのか?」というレポートの中で、ビットバンクのマーケットアナリストである長谷川友哉氏は、一部で「若干の異変」は見られたものの、総じて給付金の効果は特に確認さなかったと報告した
6月時点では20~30代の若い世代に加えて関東圏での入金が、前月比で少し増えたという。
しかし、爆発的に増えたとは言えない数字であり、給付金が仮想通貨購入に大きな影響は与えたとはいえないそうだ。
dai06
ビットフライヤーによると、4−6月の各月を2月と比較したところ10万円の入金件数は1.1~1.2倍程度伸びていた。ただ、先述のコインベースで見られたような急激な増加ではなく微増であることに加えて、ビットフライヤーは「給付金を活用するためなのか、コロナ禍での投資先見直しの影響なのか、また関係ない別の要因なのか」について結論づけられないと述べた。
仮想通貨ユーザーのなかには、給付金が市場を賑わせる要因になるのではと考えた人もいるかもしれない。しかし、多くのユーザーは慎重だった。
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「日本の一般的な家計の金融資産構成は、15%が金融資産(保険、年金、定型保証を除く)で、50%が現金・預金であるのに対し、欧米の平均的な家計では日本と比べ金融商品への配分が多いというデータがあり、日本人は投資よりも貯蓄をする傾向が強いようです」
10万円の給付金があったとしても、日本人にはお金を手元で持っておきたい国民性があるのかもしれない。
ただ、「この不景気の状況下では、10万円の給付金だけでは生活費の足しにするのが精一杯」というのも正直なところではないだろうか。コロナウイルスの影響により収入減少や思わぬ出費に迫られた人も多く、給付金のお金が若干余ったとしても仮想通貨に回す人は少ないだろう。
dai06
ソース元https://jp.cointelegraph.com/news/japanese-prefer-to-save-stimulus-checks-rather-than-spend-on-crypto