仮想通貨投資や、Bitcoin(ビットコイン)を使った投資信託の運営を行っているグレイスケールインベストメンツが、仮想通貨Zcash(ZEC)の価格予想を発表しました。
グレイスケールインベストメンツは、Zcash(ZEC)の価格が2025年までに6万2000ドル(約680万円)を超える可能性があるとし、租税回避のための資産運用の受け皿になるのではないかと述べています。
そもそもZcash(ZEC)ってどんな仮想通貨?
Zcash(ZEC)最大の特徴は匿名性!
Zcash(ZEC)は、送金先、送金元、送金額まで、匿名性を保ったまま取引ができる「ゼロノレッジ・プルーフ」という仕組みを使った仮想通貨です。記録として残るのはコイン送金の事実のみ。
「ゼロノレッジ・プルーフ」は、取引記録を全て残すビットコインの「ブロックチェーン」とは性質的に反対のシステムと言えますが、プライバシー保護の観点から見てみるとビットコインやイーサリアムクラッシックとの類似性もあり、以前から投資家の間では注目されてきました。
グレイスケールインベストメンツとZcash
グレイスケールインベストメンツはZcash(ZEC)に関して、このように述べています。
Zcashはビットコインやイーサリアムクラシックを補完し、次世代を象徴するデジタル資産になると確信するようになった
グレイスケールインベストメンツは仮想通貨投資に特化した事業を行っており、現在はビットコインやイーサリアムクラッシックを扱った投資信託を運営しています。
前述した類似性もあいまって、Zcash(ZEC)に未来を感じていると言うことでしょう。
また、グレイスケールインベストメンツのアナリスト・Matthew Beck(マシュー・ベック)氏は、このように述べています。
Zcashは、世界で最初にアクセス可能なオフショア投資機会であると信じている
世界中のオフショア銀行には約10兆ドルが保管されていると言われています。そのうちの10%でもZcash(ZEC)に置き換わることがあるなら、価格は大幅に上昇し、6万2000ドル(約680万円)もの高騰の可能性があるとみられています。
匿名性の高い通貨だからこそ、避けられない問題がある
Zcash(ZEC)の今後について、大きく市場価格が上昇するのではないかという声は以前から聞こえていました。
昨年春にウォレットサービス「Jaxxウォレット」に追加されることが決定したり、韓国の最大手取引所ビッサムに上場したのも主な理由でしょう。
Coincheck問題やテザー疑惑が持ち上がる前、取引量が増えてきているのも感じていました。
しかし匿名性が高い通貨であればあるほどタックスヘイブン(租税回避地)としての利用価値があるということでもあり、「犯罪の温床になるのでは?」という疑念の種になることは大いに考えられると思います。
グレイスケールインベストメンツの予想は2025年。あと7年で、それらに有効な対策や規制ががとられることはあるのでしょうか。