- ダークネット上での取引には、以前まで米ドルが用いられていたが現在はビットコインが主流に。
- イスラエルのセキュリティ企業KELAによれば、ダークネット上での戦争が激化しているという。
- 今後はスマートフォンの個人情報が攻撃対象になるとみられる。
元イスラエル軍集まるKELA、サイバー攻撃に警戒感
KELAには、イスラエル軍でサイバー攻撃への対応や情報収集などを担うエリート組織「8200部隊」出身の専門家が集まる。
CEOのニル・バラック氏は、「以前まで戦闘機や装甲車で行っていた戦争が、サイバー攻撃が主流になろうとしている。基地にミサイルを撃つのではなくサイバー攻撃をしかける」と語る。
ダークネット上では北朝鮮やロシア、中国、アメリカなどのハッカーが暗躍しており、彼らは仮想通貨でつながっているそうだ。
dai06
18年にも仮想通貨交換業者のコインチェック(東京)がハッカーに攻撃され、約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が盗まれた。その後、KELAは盗まれたNEMがダークネットで割引されて売られているのを見つけたという。
私たちの知らないところで今でも闇の取引は行われている。彼らは仮想通貨を目的に、あるいは仮想通貨を使って活動を続けている。
企業へのサイバー攻撃の際も、仮想通貨が身代金として要求されるケースも世界中で増えている。
dai06
KELAのスタッフ
「スパイウェアメールを送るようなハッキングよりも、政府や大企業・銀行の幹部のスマホを狙う方が手っ取り早い。国家やマフィアのハッカーらは、セキュリティーチェックやレストランなどで、要人のスマホが無防備になる瞬間を待ち構えている」
今後はスマートフォンも攻撃の対象になるという。個人でも膨大なデータを持てるようになったことで、会社のパソコンだけを守っていればいい時代ではなくなっているのだ。
今後キャッシュレス化の促進やリブラのような大勢の人が持てるような仮想通貨の登場で、そうしたリスクはさらに高まりそうだ。私たちは便利の裏側に潜む危険を知ること、その危険への対策を講じることが求められそうだ。
dai06
ソース元https://globe.asahi.com/article/12850006