- イーサリアムコミュニティの著名な研究者2名が、新興の仮想通貨プロジェクトの顧問を辞任。
- 2名はEigenLayerの顧問を務めており、支援を行う見返りとしてEIGENトークンを受け取ることになっていた。
- イーサリアムコミュニティでは、2名の活動により利益相反への懸念の声が高まり騒動となっていた。
イーサリアム研究者2名、疑いの声に謝罪と説明述べる
イーサリアム財団(Ethereum Foundation)の研究者であるダンクラッド・ファイスト(Dankrad Feist)氏とジャスティン・ドレイク(Justin Drake)氏が、EigenLayer(アイゲンレイヤー)の顧問の役職を辞任した。
(中略)
EigenLayerは、最も注目されている新興暗号資産(仮想通貨)プロジェクトの1つであり、「リステーキング」と呼ばれる新しい概念を通じて、暗号資産アプリケーションがイーサリアムネットワークのセキュリティを「借りる」ためのプラットフォームとして機能している。
ファイスト氏とドレイク氏の両名は、イーサリアムコミュニティ内でも著名な人物であり、業界を牽引する巨大なイーサリアムブロックチェーンを担う存在だった。
この2名が新興とはいえ、他の仮想通貨プロジェクトに参画することは、イーサリアムそのものの存在を脅かすものとユーザーは考えたのだろう。
NFT仮想通貨Leader編集部
ドレイク氏とファイスト氏は今年の春、それぞれがEigenLayerの顧問の役職を受け入れたことを公に認めた。それぞれに対して、今後のプロジェクトとそのロードマップの指導を支援する見返りとして、相当額のEIGENトークンが割り当てられた。
騒動に対してファイスト氏は、誠実な交渉のもとで顧問への就任が決まったとした上で、人々からの利益相反やイーサリアムにおける研究者としての役割と両立するものではないとの懸念は理解しているとも述べた。
ドレイク氏もEIGENトークンが権利確定する前に顧問を辞任したと説明し、イーサリアムコミュニティやイーサリアムの同僚らに謝罪の念を述べた。
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イーサリアム財団は定期的にイーサリアムエコシステム上に構築されるプロジェクトに助成金を付与しており、ネットワークの全体的な開発に大きな影響力を持っている。
一部のコミュニティメンバーは、財団の研究者に対するEigenLayerの報酬が、より広範なイーサリアムネットワークの開発ロードマップに影響を与えようとするEigenLayerの試みになっているのではないかと懸念を示した。
ビットコインに次ぐ存在と位置付けられるイーサリアム。そこで任を務める人もまた、業界から重要な存在として位置づけられ、その一挙手一投足が注目されている。
なおドレイク氏は、今後すべての顧問の役職やエンジェル投資、セキュリティ評議会への参加を断るとも述べた。この決定はイーサリアムにおける利益相反に関する方針を超えるものだが、あくまでも中立性を示すために個人で決めたことだという。
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<参考元>coindeskjapan