- LedgerがCBDCの”ダークサイド”の部分を警戒している。
- CBDCを「人間抑圧のためのツールのなかで最も強力」と。
- 「中央銀行に利用者データの閲覧権限を与えることになる」とも。
リスクを自分ごと化できなくなる?LedgerはCBDCに不信感
CBDCが多くの話題を呼んでいる。一つ明らかなことは、世界の中央銀行の80%以上がCBDCに注目しており、CBDCの実現の日が迫ってきているということだ。そこには日常生活を変えることに対する期待と不安が生まれている。
多くの国々が発行に向けた研究や開発、法整備に向けて動いているCBDC。
しかし、LedgerはそのCBDCのことを快く思っていない。
dai06
LedgerのGlobal Head of Policy であるSeth Hertleinは、CBDCについて「これまで人類が考えた人間抑圧のためのツールのなかで最も強力」とみている。
「CBDCは、中央銀行に対して直接的に利用者データの検閲権限を与えることになるだろう」
当局にとって都合の悪い人間の動きを止めようと思えば、ウォレットをさせればよいといったことが、CBDCが普及した未来には起きるかもしれない。
それは表現・発言の自由を否が応でも奪うには、非常に効率の良い方法と言える。
dai06
さらにCBDCを使った追跡機能を駆使すれば、あなたがどこに行こうと誰と会おうと何を買おうとリアルタイムで政府が把握できるようになる。
Hertleinは下記のように続けた。
「AIや顔認証、ブロックチェーン分析、ソーシャルクレジットなどの最新技術と組み合わせることで、CBDCはプライバシーの喪失だけでなく、人類史上で初めて政府に国民を完全に屈服させる力をもたらす」
CBDCがあればいつでもどこでも、オープンかつスマートな金融が可能になると期待する声は多い。各国も先行者利益を得ようと、そのための準備を加速させているところだ。
しかし、その一方で今回取り上げたような事態に陥る可能性も、技術的にはゼロではない。官民一体となった議論が必要だろう。
dai06
<参考元>cointelegraph