「Grin(グリン)」はMimblewimble(ミンブル・ウィンブル)というプロコトルを用いて高いプライバシー性能を維持している仮想通貨です。
公式な通貨リリースは2019年1月からの新しいコインですが、その公平性と送金性能が注目を浴びて価格が高騰しました。
「Grin(グリン)」の概要
通貨名/通貨単位 | Grin/GRIN |
公開日 | 2018年10月 |
最大発行数 | – |
ホワイトペーパー | https://github.com/mimblewimble/docs/wiki |
公式サイト | https://grin-tech.org/ |
公式ツイッター | https://twitter.com/grincouncil |
公式テレグラム | – |
購入可能取引所 | ABCC,Bgogo,Bibox,BigONE,Bisq,BitForex,Bittrex,CHAOEX,Coinall, CoinEgg,Gate.io,HitBTC,Hotbit,KuCoin,LBank,OKEx,Poloniex,Trade.io,TradeOgre |
「Grin(グリン)」は匿名性の高い送金が可能なMimblewimble(ミンブル・ウィンブル)というプロコトルを用いた仮想通貨です。
マイニングを行う際にできるだけ多くのマイナーに報酬を供給するため、ブロックの承認を行うコンセンサスアルゴリズムにはProof Of Work(プルーフオブワーク/PoW)を二重にしたシステム作りを行っています。
これまでの仮想通貨とは違う切り口で高い匿名性と公平性を維持しようとしている部分が投資家の関心を集め、各取引所に上場してすぐ価格が高騰しました。
まだ始まったばかりのプロジェクトであり、良くも悪くも将来性が未知数な仮想通貨です。
「Grin(グリン)」の特徴
業界で最も公平な仮想通貨の一つ
「Grin」は数ある仮想通貨の中で、最も公平なシステムを持った仮想通貨と言われています。
ビットコインなどで使われているコンセンサスアルゴリズムProof Of Work(プルーフオブワーク/PoW)は、誰でもブロックの承認を行って報酬を得ることができるため非常に公平な通貨と言われてきました。
しかし、PoWはマイニングの際に多くの電力を必要とし、マイニングが進むたびに必要となる電力も多くなってくるため、ハイスペックコンピューターを多数保有する一部のグループがマイニング利権を実質的に独占してしまうというリスクを秘めています。
もし仮にマイニングを行うコンピューターパワーが全体の51%以上になってしまうと、不正な取引でさえ正当化してしまうことが可能になってしまいます。
一方「Grin」では、そう言ったマイニング報酬をできるだけ多くの人に分配できるよう、Dual Proof Of Work(デュアルプルーフオブワーク/Dual PoW)という方法がとられています。
「Grin」には下記の二つのハッシュアルゴリズムが存在し、それぞれが別のPoWによってブロックの承認を行っています。
・ASIC集積回路対象(ビットコインなどで使われている集積回路)
・汎用ハードウェア対象
仮にASIC専用のマイニングコンピューターをたくさん保有していたとしても、もう片方のマイニングは行うことができず、これらは個々に独立しています。
これによりマイニングパワーが一か所に集中することを防ぎ、小規模で活動しているマイナーでも参加しやすい環境を整えています。
Mimblewimble(ミンブル・ウィンブル)
「Grin」では取引を行う際に高い透明性を維持するため、Mimblewimble(ミンブル・ウィンブル)というプロコトルを実装しています。
これはブロックチェーンを構築する際に容量のサイズを効率的に使って高いプライバシー性能を維持することが出来ます。
またパブリックアドレスを利用しないという特徴を持っているため、取り扱う取引所はマイニングプールと契約・取引を行い、自社サービスを介して取引を行っている投資家の資産を管理する必要があります。
例えば取引所Bibox(ビボックス)は、マイニングプールSpark Pool(スパークプール)と取引を行っており、プールで採掘された「Grin」はBiboxに送金されています。
利用者はプールに登録した後、Biboxアカウントとプールを結びつけ、設定された内容に従って資産の移動を行っています。
寄付キャンペーンが不評?
「Grin」では、プロジェクト発足から少し経過したあと、2019年3月からのプロジェクト予算として55,000ユーロ(約700万円)の寄付を募っていました。
これはフルタイムで働くことができるエンジニアを雇用する資金に充てられる予定でしたが、2月の時点で1,600ユーロ(約25万円)程度の資金しか集めることが出来ず、プロジェクト主任であるIgnotus Peverell氏は公式フォーラムにて再度寄付を呼びかけるということがありました。
氏は寄付が集まらない状況や、プロジェクトとしての「Grin」を取り巻く状況に苦言を呈していました。
まだまだ公開から日が経っていないとは言え、法定通貨を含めた資金集めが満足にいっていないというのは投資家としては少し不安な部分が残ります。
「Grin(グリン)」まとめ
今回は非常に公平なマイニング環境・決済手段を提供する「Grin」をご紹介してきました。
プロジェクト発足からまだそこまで日は立っていませんが、将来性はまだ未知数といったところでしょうか。
今後どのように進展していくのかは想像でしか語れませんが、価格の上昇を見る限り期待している投資家は非常に多いのだと感じます。