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「Peercoin(ピアコイン)」は、多くの仮想通貨のコンセンサスアルゴリズムとして使われているProof of Stake(PoS)を初めて採用した仮想通貨です。
2012年公開と非常に古い仮想通貨ですが、今なお一定の取引量を保つ人気銘柄です。
「Peercoin(ピアコイン)」の概要
通貨名/通貨単位 | peercoin/PPT |
公開日 | 2012年8月19日 |
発行数 | 上限なし |
ホワイトペーパー | https://jpbitcoin.com/translation/peercoin-paper-jp.pdf |
公式サイト | https://peercoin.net/ |
公式ツイッター | ー |
購入可能取引所 | HitBTC,Bittrex,Poloniex,Cryptopia,YoBit |
「Peercoin(ピアコイン)」は、Sunny king(サニーキング)という開発チームによって作られた仮想通貨です。
ビットコインを元にしたアルトコインであり、Proof of Stake(PoS/プルーフオブステーク)というコンセンサスアルゴリズムを最初に導入しました。
PoSの他にも、ビットコインなどで使われているProof of Work(PoW/プルーフオブワーク)も採用しており、二つのコンセンサスアルゴリズムを有するハイブリッドな仮想通貨です。
オープンソースの分散型株式を発行するプロジェクト「Peershares(ピアシェアーズ)」を行うなど、「Peercoin」の発行以外にもブロックチェーンを利用した試みを行っています。
そもそもPoS、PoWって?
中央管理者がいない仮想通貨において、その管理は自律的、あるいは多くの利用者および管理者の監視などで成り立っています。
とある取引や事象に対して正当・不正などを判断するには、利用者や開発者が合意する必要があります。
PoSやPoWは、そういった合意の規定を明確化したコンセンサスアルゴリズムという仕組みです。
Proof of Work(PoW/プルーフオブワーク)
Proof of Work(PoW)は誰もがマイニングに携わることができるコンセンサスアルゴリズムです。
マイニングに参加するための規則がないため、新規参入者のハードルが低いというメリットがあります。
しかし、近年ではマイニング専門の高性能コンピューターが登場したことで、個人の参入者のマイニングは難しくなりつつあります。
Proof of Stake(PoS/プルーフオブステーク)
Proof of Stake(PoS)は前述したPoWの代替システムとして考案されたコンセンサスアルゴリズムです。
コインを持っている割合でブロックの承認を行うことで、マイニングが独占状態になることを防ぎます。
PoWではマイニングによって莫大な電力を必要としたり、結果としてマイナーと保有者に格差が生まれてしまっている状態でした。
PoSではこう言ったPoWの問題点を解決するために開発されました。
「Peercoin(ピアコイン)」の特徴
PoWとPoSを持ったハイブリッド仮想通貨
「Peercoin」は、PoWとPoSの二つのコンセンサスアルゴリズムを掛け合わせたハイブリッド仮想通貨として注目を集めました。
部分的に承認プロセスを使い分けることで、それぞれの持つメリットを活かし、デメリットを改善することができます。
例えばPoWでは誰でもマイニングに参加できるというメリットがあるものの、マイニングが進むにつれて採掘の難易度が上がるため個人の新規参入者ではコストに見合った報酬が得られません。
これは専門の機械を導入している企業や組織が、急速なスピードでコインを獲得し、その分眠っているコインが減っていってしまうからです。
この問題に対してPoSを部分的に用いることで、マイニングの集権化・独占状態を回避することができ、安定したマイニングコストを維持することができます。
「Peercoin」では、「Peershares(ピアシェアーズ)」というプロジェクトを発足しています。
これは分散型株式を発行するためのブロックチェーンを開発・維持していくもので、このプロジェクトでいう分散型株式とは仮想通貨そのものを意味します。
「Peershares」を使えば「Peercoin」と同じPoSを使った独立したブロックチェーンを生成することが可能になります。
株式の保有者には「Peercoin」を使って報酬が支払われる仕組みになっており、すでに「Nubits」などの仮想通貨が「Peershares」を利用して開発されました。
「Peercoin(ピアコイン)」まとめ
今回は二つのコンセンサスアルゴリズムを用いて、分散型株式を発行することができる「Peercoin」をご紹介してきました。
仮想通貨としては非常に古いプロジェクトでもあり価格は落ちてきていますが、知名度は依然高く、今後の展開によってまた価格が上昇するかもしれません。
今後の進展に期待したいですね。