目次
「Ardor(アーダー)」はビットコインに続く新たな決済手段として誕生した仮想通貨です。
サイドチェーンと呼ばれるブロックチェーンの補助を行うチェーンを構築しており、全体の処理を高速化しています。
「Ardor(アーダー)」の概要
通貨名/通貨単位 | Ardor/ARDR |
公開日 | 2016年7月23日 |
発行数 | 1,000,000,000 ARDR |
ホワイトペーパー | https://www.jelurida.com/sites/default/files/JeluridaWhitepaper.pdf |
公式サイト | https://www.ardorplatform.org/ |
公式ツイッター | https://twitter.com/IgnisArdor |
購入可能取引所 | HitBTC,Upbit,Binance,Bittrex, Poloniex,OKEx,LiteBit.eu,Stocks.Exchange |
「Ardor(アーダー)」はブロックチェーンの持つスケーラビリティ問題を解決し、ビットコインに続く新たな決済手段として開発された仮想通貨です。
メインのブロックチェーンとは別に、サイドチェーンと呼ばれる補助チェーンを持たせることでブロックチェーンの負担を減らし、より速度が早く安定したトランザクション処理を行うことができます。
2017年以降、サイドチェーンを使った仮想通貨プラットフォームは増えてきましたが、「Ardor」は比較的早い段階からスケーラビリティ問題の対策を行ってきました。
現在も仮想通貨ランキング100位圏内に入る人気通貨です。
スケーラビリティ問題って?
通常、ブロックチェーンのブロックサイズには仮想通貨ごとに決まったサイズの制限が設けられています。
例えばビットコインの場合、1ブロックごとのサイズは1MBに制限されており、それ以上のサイズを持つブロックは自動的にネットワークから排除するようになっています。
ビットコインは急激にトランザクション数が伸びたことで処理に遅延が発生し、結果として取引手数料も高騰してしまいました。
これがスケーラビリティ問題です。
スケーラビリティ問題はビットコインだけでなく、ブロックチェーン技術を使ったシステムすべてに起こりうる問題です。
「Ardor(アーダー)」のスケーラビリティ問題対策
「Ardor」ではこのスケーラビリティ問題に対して、メインのブロックチェーンの他にサイドチェーンと呼ばれる補助システムを導入することで解決しています。
サイドチェーンに契約情報などのコードを書き込んでおくことで、メインチェーンの負担を軽減し、ブロックチェーン全体の処理を安定させることができます。
またメインチェーンに何かしらのトラブルが発生した場合でも、サイドチェーンから処理情報を追いかけたりすることが可能で、ハッキングリスクの軽減にも役立っています。
「Ardor(アーダー)」の特徴
「NXT(ネクスト)」から分裂した仮想通貨
「Ardor」は仮想通貨「NXT(ネクスト)」がハードフォークしたことで生まれた仮想通貨プラットフォームです。
「NXT」はビットコインとは別の承認システムを用いた先進的な仮想通貨であり、「Ardor」は「NXT」の技術を引き継いでいます。
サイドチェーン「ignis(イグニス)」
「Ardor」のサイドチェーンである「ignis(イグニス)」は、メインチェーンが処理していた情報を補助的に処理するために作られました。
「ignis」はペグと呼ばれる連結部を二つ持っており、異なるブロックチェーン同士を繋ぎあわせることが可能です。
これにより別々の仮想通貨を取引所を介さず取引することが可能で、利用者は仲介手数料を安く済ませることができます。
「ignis」にはBundler(バンドラー)と呼ばれる処理情報をまとめる責任者がおり、「ignis」上の処理をメインチェーンに提出し承認を得ます。
「Ardor」上の取引は独自トークンARDRのみで行い、そのほかは全て「ignis」が請け負う形にすることで、処理パフォーマンスを向上させています。
「Ardor(アーダー)」まとめ
今回はサイドチェーンを用いてスケーラビリティ問題に対策する仮想通貨「Ardor」についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
もともと「NXT」のスケーラビリティ問題の解決策としてハードフォークにより誕生した仮想通貨ですが、より決済手段として安定しており、「NXT」と同じくらい人気も高い仮想通貨となりました。
今後の発展がさらに楽しみですね。