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ビットコインが実装を目指すライトニングネットワークとは?

ビットコインが実装を目指すライトニングネットワークとは?

この記事は、グランデさんから寄稿頂きました。

ライトニングネットワークは、ビットコインが抱えている、混雑による送金遅延や手数料の高騰などの課題を解決できると考えられる新しい仕組みとして期待されている構想です。

ビットコインが抱える深刻な課題

1. 混雑により処理速度が極端に遅くなってしまったこと。

ビットコインの取引き情報は、全てブロックチェーンに記録されます。

そして、ブロックチェーンに記録される情報はマイナーさんが取引承認しなくちゃなりません

しかし、取引量が急激に増えてしまった為、取引承認作業が追いつかず、送金詰まりが起こっているのが現状にあります。

現在、17万件以上の未確認取引がある状態だそうです…。

今日現在の未確認取引件数

引用元: https://blockchain.info/unconfirmed-transactions

もはや、デスクの上に仕事が山積みでどうにもならない状態…。

こんな感じなのだとイメージしてください↓

仕事が山積みで処理が追いつかない状況

この状況は、去年(2017年)から続いていて、改善されるどころか、どんどん悪化しているというような印象です…。

2. 送金手数料が凄く高くなってしまったこと。

2017年1月には$1程度だった手数料が、2017年12月には$30以上!

たった一年で手数料が30倍以上になっちゃった計算になります!

もはや、送金対象のビットコインの価値より高い手数料がかかってしまうケースもあり、Twitterなどでも不満が噴き上げている状況です。

ビットコインの課題をまとめると?

安くて、早くて、正確に取引できることがビットコインをはじめとする仮想通貨の魅力だった筈なのに、現状のビットコインは、送金速度も遅く手数料も高く、吉●家の牛丼のキャッチコピーに逆行する、「遅い!!高い!!!」という深刻な状況に陥っています。

ライトニングネットワークは救世主となるか?

そんな深刻な状況を改善する為に考案された新技術!

それが、今回のテーマ「ライトニングネットワーク」です。

いったい、ライトニングネットワークとはどのようなものなのか、なるべくわかりやすく説明していきたいと思います。

現在の仕組みではもう限界…。

ビットコインのブロックチェーンは、1MBのブロックが連なって鎖のように繋がってできています。

そして、ブロックは10分に1個のペースでしか生成されません。

また、ビットコインで実際に取引きされた記録はブロックチェーン上で処理される、いわゆる「オンチェーン」のみで運用されています。

このような仕組みである以上、従来通りのビットコインでは、最大でも10分に4,000件程度の処理でいっぱいいっぱいになってしまう課題がありました。

つまり、元々の仕組みが、処理件数に限界がある仕組みで運用されていて、現状、追いついていないということは、もう仕組み自体を改善しない限りダメという状態なのです。

そして、根本的な仕組みを改善しない限り、今後、更に規模が大きくなってきたら、状況は更に悪化するという悲惨な未来も見え隠れしている現状です。(このような問題は「スケーラビリティー問題」と呼ばれています。)

現状は急場忍びの対応策でなんとかなっているが…

そのような状況下、取引きの承認作業を行うマイナー(採掘者)さんには、より一層頑張ってもらわなくてはなりません。

より一層頑張ってもらう為には、より高い報酬を支払う必要があり、その中でもより高い手数料を支払う取引が優先して処理されるようになっています。

下記は、bitflyerという取引所から、ビットコインを送金しようとした際の手数料選択画面です。

「普通」「やや高い」「高い」「最高」の4つから優先度を選択するようになっていて、優先度が高いほど、早く送金できる可能性が高いけど、手数料も高くなってしまうという仕組みになっています。

このように、マイナーさんへの報酬を高くしても、現状のように送金詰まりが起こっている現状を考えると、やはり、根本的な仕組みを改善しなければならない段階にきているというのが実感できますね…。

そんな状況を改善する為に考案されたライトニングネットワーク!!!!

そして、危機的な状況を打破する為、ビットコインの開発者さん達が考案したのがラインとニングネットワークです(とうとう登場!!)

ザックリどんな仕組みかというと、処理できる取引量の上限が決まってしまっているブロックチェーンはそのままに、新たに構築した外部のネットワークにより、ブロックチェーン外(オフチェーン)の処理をして補完しようという仕組みです。

ライトニングネットワークの構想では、オフチェーンで、マイナーの承認作業を要さない処理を進めてしまい、マイナーを介する作業工程を最小限に抑えます。

結果、下記のような効果が期待されています。

  • マイナーの手数料が安くなるから、送金手数料も安くなる。
  • 処理速度が大幅に改善され、迅速な取引ができるようになる。

つまり、「安い!!早い!!!!」という、当初、仮想通貨に求められていたプラスの側面が取り戻せると考えられているのです。

 

ライトニングネットワークについて、補足の説明。

上記迄で、ライトニングネットワークってこんな感じかぁってイメージはついたかと思いますが、もう少しだけ補足してみます。

ライトニングネットワークは、ブロックチェーンのブロック内で取引作業を行うと1MBという限られた容量の中で混雑し遅延してしまうので、その外部のオフチェーンにある「サブブロック」で取引作業を進めちゃいましょうという仕組みです。

そして、その取引を開始する時と終わる時の2回のみ「ブロックチェーン」にアクセスし台帳を最新の状態にするから、記録が重複したり、消えてしまったりすることがないようにしましょうというような考え方です。

ライトニングネットワークの仕組みを導入すれば、ブロックチェーンの負荷は大幅に削減され、トランザクション処理もスムーズに行え、マイナーへの手数料の高騰も防ぐことができるという訳ですね!

ライトニングネットワークの実装時期はいつ?

ビットコインが更なる進化を遂げる事になるであろうライトニングネットワークですが、2018年1月11日現在では未実装です。

ライトニングネットワークの構想は発表されているし、試運転も順調にされているという発表もチラホラ見かけますが、実装時期が明確にはなっていないというのが現状です。

いったい、いつ頃実装されるのでしょうか?

正式発表がまだ無いので、確かなことは言えませんが、一部では、2018年上旬では無いかとの声が多いようです。

 

私は、このライトニングネットワークがビットコインに実装されることは、ビットコイン、及び、その他の仮想通貨(アルトコイン)の進化にも繋がっていくと思っています。(とても楽しみです。)