- 他の取引所に差をつけられているビットフライヤーは、アジアナンバーワンを目指すと表明。
- すでに買収したFTXジャパンと日本でのETF承認を見据えた動きも検討している。
- バイナンスの千野代表は、国内で取引額が停滞していることを指摘しつつも今後に意欲を示す。
仮想通貨企業代表ら、日本市場の活況目指す
「グローバル・ナンバーワンはちょっと難しいかもしれないが、アジア・ナンバーワンを目指してがんばっていきたい」
暗号資産(仮想通貨)交換所のビットフライヤーが8月27日に都内で開いた創業10周年パーティー。その場で共同創業者の1人である加納裕三社長が口にしたのは、世界市場での復権に向けた宣言だった。
一時は世界の仮想通貨取引所で取引量世界1位を誇ったビットフライヤー。
しかし、やがてその地位は崩れ世界に後れをとってきた。
NFT仮想通貨Leader編集部
再挑戦に向けた布石が、今年7月に買収したFTXジャパンだ。2022年に破綻したアメリカFTXの日本法人で、アメリカの裁判所の資料によると取得価格は45億円。ビットフライヤー傘下で、従来の交換所から暗号資産カストディー(資産管理)を中核事業とする会社に衣替えする。社名も「保管」と「お金」の意味を込めた造語の「Custodiem」(カストディエム)に改めた。
(中略)
FTXジャパンの買収は、日本での暗号資産現物ETF(上場投資信託)の解禁を見据えた動きでもある。今年1月、アメリカでビットコイン現物ETFが承認された。ETFであれば、個別株と同じように売買できて、ビットコイン現物を自ら持たなくてもビットコインへの投資効果を得られる。
米国から世界の仮想通貨業界に大きな衝撃を与えたFTX事件。しかし、日本法人であるFTXジャパンは、ビットフライヤー同様に復権のために再起を図ろうとしている。
ビットフライヤーとしてはFTXジャパンの買収により、ストックビジネスの確立をねらっているようだ。
NFT仮想通貨Leader編集部
世界では、暗号資産の新規発行がスタートアップ企業などの資金調達手段としても活用されているが、日本ではいま一つ。世界最大手級の交換所の日本法人であるバイナンスジャパンの千野剛司代表は次のように明かす。
「流動性が薄く買い手もいないと、発行した暗号資産の価格が崩れる。日本では暗号資産を活用したプロジェクトをやりづらい。そのため企業は、海外で展開しようとバイナンスに相談がくる」。
日本の仮想通貨業界は海外勢と戦えるレベルにないと評価した千野代表。しかし、仮想通貨業界の法整備などは進んでおり、それによって大手の企業や金融機関を引き込む準備はできたという。
実際さまざまな企業が仮想通貨、もといブロックチェーンにまつわるビジネスを続々と展開させている。
NFT仮想通貨Leader編集部
<参考元>toyokeizai