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「メタバースやZoomでの裁判は不十分」、法の専門家による現状分析

この記事は、dai06さんから寄稿頂きました。
このニュースのPOINT!!
  1. 多くのイベントがデジタル化されるなか、裁判の未来の形も注目を集めている。
  2. ある弁護人はZoomなどの活用に理解を示しつつも、不十分さを感じている。
  3. 視覚的な情報が不足しており、これはメタバース上のアバターでも同様という。

メタバース上裁判を回顧、「そわそわした反応見逃されていた」

元法学部教授 仮想通貨犯罪弁護人 カルロ・ダンジェロ氏

「世界がパンデミックに陥る中、多くの裁判官たちが裁判所の業務を遂行するという緊急の必要性に応じてZoomやその他のビデオ会議サービスを積極的に採用するという動きが加速したことは間違いない」

未曾有の危機はあらゆる価値観やテクノロジーに大きな変化を与えた。

それは裁判の進め方もそうだった。

dai06

さらに同氏は、Zoomによるセッションは訴訟手続きや法廷審問には有効であったが、陪審員裁判を行うには現在利用しているテクノロジーでは不十分であると話す。

その主な理由として、対面での「視覚的に得られる微妙な反応」や偏見、言動・非言動的反応などをリモートセッションでは収集できず、メタバース空間のアバターからではことのほかそれが難しいということを挙げる。

同氏はARのアバターがさらにハイテクなものになり、表情やボディランゲージも再現できるようになるかもしれないが、それは微妙な知覚の代替には決してならないという。

dai06

ダンジェロ氏は、コロンビアで開かれたメタバースでの法廷審問を見て、裁判官の眉毛の上げ下げや被申立人のそわそわした様子など、見逃されていた身体的反応について考えさせられたと話す。

こうしたZoomやメタバースを介した裁判が主流になるには、まだまだいくつもの大きな壁を乗り越える必要がある。多くの人間の人生を左右することになるため、倫理的な課題も含まれることだろう。

dai06


<参考元>cointelegraph