- 米財務省がスイスに本社を置く、マイニング企業ビットリバー社などを制裁対象に。
- 同社はウクライナへ侵攻したロシアが、経済制裁から逃れるのを加担している疑いがある。
- ネルソン財務次官は『残忍な戦争に加担しているからだ』などと声明を発表している。
露制裁対象続々と増加中、マイニング企業も例外ではない
米財務省は20日、ウクライナに侵攻したロシアの制裁逃れを助けているとして、スイスに本社を置く暗号資産(仮想通貨)採掘(マイニング)企業を制裁対象に指定した。米国がマイニング企業に制裁を科すのは初めて。
依然として集結しないロシアによるウクライナ侵攻。各国政府や企業はロシア経済を制裁によって追い詰めようとしており、その対象は今も増え続けている。
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新たに制裁対象になったのは、欧州とアジアで最大級のマイニング業者であるビットリバー(Bitriver)社(編集注、広島に拠点を置くビットリバー(bitRiver)社とは別)とその子会社10社。財務省によるとビットリバーは昨年、資産の所有権をスイスに移したが、事業はなおロシア国内の3拠点で行っているといい、「ロシアのテクノロジー部門で活動している」と認定された。
マイニングには膨大な電力が必要で、寒冷な気候との相性が良いとされる。その点でロシアとマイニング企業の相性は良い。
彼らマイニング企業はロシアの天然資源の収益化を促しており、それによって経済制裁の影響を軽減させていると指摘している。
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ブライアン・ネルソン財務次官(テロ・金融情報担当)は声明で「財務省はロシアに対する米国の制裁を逃れている者や逃れようとする者、逃れるのを手助けする者をターゲットにできるし、そうするだろう。こうした者たちはプーチンがみずから選んだ残忍な戦争に加担しているからだ」と述べている。
米財務省は『ロシアのトランスキャピタル銀行や、ロシアのオリガルヒ、コンスタンチン・マロフェーエフに関係する組織や個人40人あまりも制裁対象に指定した』という。
戦争の終結、そしてその後の復興がなされるまで、こうした経済制裁は続くのかもしれない。
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<参考元>ForbesJAPAN