CoincheckのXEM大量流出事件がまだ落ち着きを見せない中、韓国の関税庁が「6375億ウォン(約640億円)分の仮想通貨を不正にオーストラリアに送金した容疑」で複数の企業を捜査中と発表しました。
具体的に企業名などは明らかになっていませんが、多くの報道局がこの問題に注目しているようです。
韓国から送られた6375億ウォン(約640億円)分の仮想通貨
オーストラリアの金融取引の内部調査・分析をする機関AUSTRACは、国内の仮想通貨取引の規制に関して、下記のように述べています。
「2018年4月上旬から、オーストラリア国内において仮想通貨取引所が提供するサービスは、アンチマネーロンダリング/反テロ資金調達法の改訂によりAUSTRACの監督下に置かれる」
「同法のもと、オーストラリア国内の仮想通貨取引所は、顧客との関係構築、取り引きの監視、そして多額の取り引き、もしくは疑わしい取り引きに関するAUSTRACへの報告のために情報収集を行うことが求められる」
捜査対象であるオーストラリア企業は、資金取引を目的に設立された会社だったようです。
現時点で違法行為があったかは捜査中であるとしていますが、Coincheck騒動がまだ治まりをみせていないこともあり、各報道媒体も注目しているようです。
韓国関税庁の発表
今回、韓国の関税庁がウェブサイトで報告した不正送金疑惑は下記の二つです。
・215億ウォン(約22億円)の韓国ウォンの不正送金疑惑
・億ウォン(約3000万円)相当の仮想通貨の不正送金疑惑
韓国の関税庁は今回の件に関わった企業などを明らかにしていませんが、最近の仮想通貨取引の現状についてこう述べています。
ここ数年、仮想通貨への投機目的、海外での仮想通貨の購入目的と思われる不正な海外資金取引が増えている
懸念されてきた犯罪リスクが現実のものに 規制の流れ強まる
多くの国が仮想通貨を規制する流れになっている大きな理由は、今回の事件のような「不正」を事前に防ぐことが大きな要因の一つです。
こういった犯罪リスクは、以前から仮想通貨に関わる大きな懸念材料として多くの人が議論してきました。
テザーのBitcoin流用疑惑など、そういった懸念が現実的なものとして視野に入るようになってきた中、今後の各国の動きに注目していきたいですね。